「セレクトセール2020」(14日、ノーザンホースパーク)
2日目は当歳馬226頭が上場。昨夏に死んだ
ディープインパクト、
キングカメハメハの産駒が不在の中、米G1馬
ヨシダを全兄に持つ「
ヒルダズパッション20」(牡)の当歳セリ史上5位となる3億8000万円をはじめ、落札価格の1〜3位を
ハーツクライ産駒が独占した。新種牡馬では
サトノダイヤモンド産駒の「
サマーハ20」(牝)が1億円で取引された(価格は全て税抜き)。
ディープ&キンカメ産駒不在で注目を集めた2日目は、
ハーツクライ産駒が会場を沸かせた。上場された同産駒の当歳馬19頭のうち、「
ヒルダズパッション20」(牡)が3億8000万円で
ハンマープライス。全兄に米G1・18年ウッドワードSなどを制した
ヨシダ、今年の
シンザン記念Vの
サンクテュエールがいるワールドワイドな良血馬が、この日トップの高値で落札された。
購入したのはホウオウの冠名で知られる小笹芳央氏。「今年も、ムキになり過ぎてしまいました(笑)。ただ、抜けて素晴らしい馬でしたので、何としても落札したいと思っていました」とコメントした。
母が米2歳牝馬チャンピオンの「
シーズアタイガー20」(牡)は(株)ダ
ノックスが2億7000万円で落札。岡田良樹
ディレクターは「きょうはとにかくハーツ(産駒)でいこうと決めていました。厳選して、最終的にオーナーの判断で、この馬にいこうと」と決断の理由を説明。前日の1歳馬セリでも
ディープインパクト産駒の「
フォエヴァーダーリング19」(牡)を4億円で落札しており、「ほぼ100点です」と満足げに会場を後にした。
この他にも前日に1歳セリ史上最高額となる5億1000万円で落札された
シーヴ19(牡)の異父弟「
シーヴ20」を、2億1000万円で三輪ホールディングが落札。2日目の落札価格1〜3位を
ハーツクライ産駒が独占。ノーザン
ファームの吉田勝己代表は「いい繁殖を付けているから自然と(値段が)高くなっちゃう」と笑いが止まらない。クラシックを狙える王道血統。ハーツ時代の到来を予感させる一日となった。
提供:デイリースポーツ