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【勝負の分かれ目 函館記念】気分よく走ったアドマイヤジャスタが復活勝利

  • 2020年07月19日(日) 18時00分
 良馬場で行われた第56回函館記念の出走馬は16頭。

 大方の予想どおり、前走の巴賞を逃げ切った木幡育也トーラスジェミニが積極的にハナに立った。スタンド前で内に切れ込み、単騎逃げの形に持ち込んでいく。

 外から上がって来たレッドサイオンは、トーラスジェミニに並びかける前に手綱を引いて2番手に。その内に2番人気のレイエンダがいて、1番人気のカウディーリョはそこから2馬身ほど後ろの好位につけている。

 トーラスジェミニが単騎先頭のまま1、2コーナーを回って行く。

 1馬身ほど後ろにレッドサイオン、少し後ろの内にレイエンダ、さらに1馬身半ほど後ろにカウディーリョという馬順で向正面へ。

 1000m通過は58秒8。先頭から最後尾まで12馬身ほどの馬群からしても、やや速い流れになったと言えよう。

 トーラスジェミニが快調に飛ばす。3コーナー手前で手応えの怪しくなった2番手レッドサイオンとの差は1馬身半ほど。そのままのリードで3、4コーナーを回りたかったところだが、4コーナーで外からレイエンダが並びかけてきた。

 木幡の左鞭が入ると、トーラスジェミニは二の脚を使い、簡単には先頭を譲らない。

 トーラスジェミニが先頭のまま直線に入った。やや馬体を離した外からレイエンダが迫り、その内からバイオスパークが上がってくる。

 ラスト200mを切ってもトーラスジェミニが先頭だ。が、外からバイオスパークが迫ってくる。

 さらに外から、道中は中団に控えていた吉田隼人アドマイヤジャスタが凄まじい脚で伸びてきて、一気に先頭に躍り出た。

 後方待機から外に持ち出したドゥオーモ、内の経済コースを通ったランフォザローゼスなども伸びてくる。

 勝ったのはアドマイヤジャスタ。一昨年10月の紫菊賞以来の3勝目を挙げ、復活をアピールした。出遅れるレースも多かったが、今回は好スタートを切り、道中、外を塞がれない位置を気分よく走ることができた。

 1馬身半差の2着はドゥオーモ、3着はバイオスパーク、4着にトーラスジェミニが逃げ粘った。トーラスジェミニは、道中、レッドサイオンに突つかれ気味になり、4コーナーでレイエンダに早めに並びかけられる苦しいレースになったが、逃げると強いことを再認識させた。

(文:島田明宏)

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