夏の新潟競馬の開幕を告げる名物重賞。函館ス
プリントSや
CBC賞からの転戦も見られるが、直線競馬という他にはない特殊なコース形態が影響していて、前走で重賞を使われていた馬の存在感はあまり大きくない。サ
マースプリントシリーズのなかでも独特の色合いを持つ一戦だ。
1.凡走からの巻き返しは少ない
過去10年、前走で掲示板を外していた馬の連対は3頭のみで、複勝率は9.2%。この特殊な条件に替わることで凡走からの変わり身を見せる馬がいないというわけではないが、中心となるのは前走で好走していた馬。
2.前走で4角先頭だった馬に注目
過去10年で、前走4角先頭だった馬が7勝をあげており複勝率は46.2%。対して、前走の4角位置取りが2〜5番手だった馬は0勝で複勝率19.2%。好位で控えても競馬できる器用さは直線競馬でプラスに働くことは少なく、先手を主張してガンガン押していくような競馬をするタイプが活躍する。
3.
パワーと馬格が求められる
器用さがあまり必要ないコース形態ということもあり、
パワーと馬格に秀でた馬がアドバンテージを持つ。過去10年間の勝ち馬のうち8頭が馬体重480kg以上で、例外の2頭も
エーシンヴァーゴウが464kgで、
ラインミーティアも470kgあった。
アユツリオヤジは初芝だった前走の
テレビユー福島賞を逃げ切り5馬身差V。馬場や展開が味方したとしてもとにかく優秀な内容であることは確かで、ダートに劣らない芝への適性を示した。これまでのレースと併せて考えればテンのダッシュ力はここでも上位。通用する余地は十分あるだろう。