レパードSの傾向としてハッキリ出ているのが、
ジャパンダートダービー(以下、JDD)出走馬の好走が目立っていることです。これは古馬重賞の前走傾向とは違って、3歳重賞だからハッキリ出ている傾向といえます。
古馬重賞の場合は、格上挑戦の馬がいなければすべてオープン馬。一方で
レパードSの場合は、半分以上が2勝クラス馬(なかには2勝クラスのまま引退する馬もいる)で、3勝クラス馬・オープン馬の割合が少ないレース。
そのなかでもオープン馬は、オープン特別や重賞がまだ多く行われていない時期なので、トーナメント戦を勝ち上がってきたような馬。そんなオープン馬が出走していて、かつ短い距離ではなく2000mに対応できると考えられた馬が出走しているのがJDDということになります。
スポーツの地区大会(2勝クラス)、県大会(オープン特別)、日本選手権(JDD)に例えると、日本選手権に出場して負けてしまった選手が地区大会に出場したらどうなるか? 地区大会の選手のなかに未来の日本選手権出場選手がいる可能性はありますが、日本選手権で1回戦負けとしても勝つ可能性は高いはずです。
単純に考えると、3歳の世代限定ダート重賞はこのような構図。適性が多少合わなかったり、調子がJDDから多少落ちていたとしても、能力で馬券圏内まで持ってくることができる可能性は高くなります。
近5年で
レパードS3着以内馬のJDD出走馬を見てみると、19年2着の
デルマルーヴル(前走JDD2着)、17年に勝った
ローズプリンスダム(前走JDD8着)、16年に2着した
ケイティブレイブ(前走JDD2着)、15年1着の
クロスクリーガー(前走JDD2着)、14年3着の
ランウェイワルツ(前走JDD5着)などがいます。
こう考えると過去10年で、前走JDD5勝、前走
ユニコーンS3勝(オープン特別勝ち2頭、ダート無敗・芝GI勝ち1頭)という結果になっていることが納得できるはず。これがトーナメント戦で勝ち上がってJDDに出走した
ミヤジコクオウの期待値が高い理由につながります。
JDDに出走しても約半分(過去10年複勝率43.5%)は凡走するので、当然ながら、新潟コースに合う適性や展開も判断要素に加えることも重要。その点の判断も含めて、
ウマい馬券では全馬の評価を最終結論として出すので注目してください。
(文=nige)