サマーマイルシリーズの重賞の中では唯一別定で行われるということもあって、例年メンバーのレベルは一番高くなる。近年の連対馬を見ても、
ドナウブルー、
ジャスタウェイ、
クラレント、
ダノンシャーク、
プリモシーンなど、GIで好勝負できる実力を持つ馬の名前も多い。
1.既に重賞勝ちのある馬に注目
過去10年の勝ち馬の中で、このレースが重賞初制覇だったというのは10年の
レッツゴーキリシマだけ。また、この馬もGIの
朝日杯FSでの2着を始めとして、何度か重賞で好走経験があった。実績馬に有利な別定戦ということに加え、紛れが少ないワンターンのコースであるから、他のローカル重賞と比べると上がり馬が通用する余地は小さい。
2.前半のペースが緩みがち
過去10年の前後半3ハロンの平均ラップは35秒0-34秒1。ゴール前の長い直線が意識されるため、前半はある程度緩んだ流れになるのが通例だ。ローカルでは前傾ラップでの持続力勝負となる重賞も多いが、そのようなレースとは質が異なる。
3.外枠有利
過去10年中、8年で7・8枠の馬が勝利。また全体で見ても、この2つの枠を合わせて[8-4-2-35]で連対率24.5%、複勝率28.6%に上る。回収率も、7・8枠は複勝回収率がいずれも85%で、3位の5枠59%を大きく引き離している。なお、1〜4枠からも5頭の連対馬が出ているが、その5頭中4頭は4角3番手以内だった。内枠に入った差し馬は特に割引が必要か。
グルーヴィットは2走前の
高松宮記念を35秒8-33秒2という後傾ラップで走って13番人気6着と善戦し、前走の
京王杯SCは35秒2-33秒1というスローペースで3着と好走。また、昨年制した
中京記念でも、自身は後傾ラップを踏んでいた。対して、これまで芝で人気を裏切ってしまった3走は全て前傾ラップだった。この点を考慮すれば、前半のペースが緩みがちな新潟マイルに替わるのは良さそう。先行力のある馬だから枠にはそれほどこだわらないが、このレースの特注である外枠を引けばなおさら期待は高まる。