「
スプリンターズS・G1」(4日、中山)
快挙達成へ“切り札”となるか-。
池添謙一騎手(41)=栗東・フリー=は、90年にG1昇格以降の
スプリンターズSで最多タイとなる2勝をマーク。今回、最多勝利数で単独トップが懸かっている。コンビを組むのはG1初挑戦の
エイティーンガール。キーンランドCで重賞初制覇を果たし、勢い十分だ。大仕事をやってのけそうな雰囲気を醸し出している。
9月2日、
スプリンターズS参戦を表明した
グランアレグリアの鞍上がルメールに決定した。
高松宮記念2着、
安田記念で勝利に導いた池添の騎乗馬は空白の状態。だが、そこから事態は急変する。
エイティーンガールに騎乗予定だった坂井が、同21日の中京競馬で11日までの騎乗停止となった。すると、同馬の騎乗依頼が舞い込んだ。昨年10月20日の
桂川S以来のコンビ結成だ。
早速、1週前追い切りでコンタクト。栗東芝を6F79秒5-35秒7-12秒1で軽快に駆け抜けた。池添は「以前、僕が乗っていた時とは違い、今は重賞ウイナーですからね。力をつけていると思うし、動きも良かった」と好感触をつかんだ。
最終追い切りにも騎乗し、栗東CWを単走で5F66秒8-36秒8-12秒5。「やり過ぎないようにだけ気をつけて。しっかり反応していたし、いい動きでした。以前、感じた牝馬らしい非力な面がなくなり、大人の体つきになってきた」と、この1年の成長ぶりに目を細めた。
スプリンターズSは03年
デュランダル、11年
カレンチャンでV。90年のG1昇格以降、最多タイの2勝を挙げている。「中山の千二に悪いイメージはありません」と好印象を抱いているが、「2頭ともチャンピオンホース。今回はまた違う立場」と、あくまでも挑戦者であることを強調する。
それでも、ここ2週で感じた手綱越しの手応えは、期待を大いに抱かせるもの。「時計のかかる今の中山の馬場は合うし、ひと雨降ればさらにいい。状態の良さを生かして、頑張ってもらいたい」と語気を強めた。JRA重賞84勝中、26勝がG1という勝負師が、虎視たんたんとVを狙っている。
提供:デイリースポーツ