11日に京都競馬場で行われる
京都大賞典(3歳上・GII・芝2400m)の舞台となる京都芝2400m外。このコースについて解説していく。
京都競馬場の芝には内回りと外回りがあり、Aコース使用時の一周距離は内:1782.8m、外:1894.3m。ゴール前直線は内:328.4m、外:403.7m。コンパクトな内回りと瞬発力が生かせる外回りコースでは求められる適性が異なってくる点にまずは注意したい。京都芝コース最大の特徴は、外回りで高低差4.3mにもおよぶ3コーナーの「坂」。向正面の半ばから3コーナーにかけて上り、4コーナーにかけて一気に下るレイアウトで、それ以外はほぼ平坦になっている。
芝2400mは外回りコースを使用。4コーナー奥のポケットからスタートし、スタンド前直線を約600m走って1コーナーへ突入する。向正面半ばからは徐々に坂を上り、3コーナーで頂点をむかえ、4コーナーにかけて下り。最後の直線は403.7mで、前述の通り坂は無い。
長めの距離、1コーナーまで十分に距離があるためか、ペースは上がりにくい。京都芝2400m外は、
JRA全コースの中でも屈指の速い上がり(順位)を求められるコースで、このレースも例外ではなく、15年
ラブリーデイ、17年
スマートレイアー、18年
サトノダイヤモンドと「上がり1位」を記録した馬が3勝を挙げている。開幕週ながら逃げ馬は苦戦傾向で、3コーナー1番手の馬の馬券絡みは2003年の
タップダンスシチー以来途絶えていたが、昨年は逃げた
ダンビュライトが2着に粘った。これが傾向の変化の兆しなのか、昨年が例外的だったのかは判断の難しいところだ。
なお、4回京都は全てAコースで行われ、
京都大賞典は2日目の開催。良好な馬場コンディションで行われると考えるのが基本線だが、
JRAの馬場情報には「記録的となった7月の長梅雨による日照不足や8月の猛暑と少雨の影響により、部分的に野芝の生育が不揃いな箇所があります」との記述がある。金曜正午時点で重馬場が発表されており、さらに週末にかけて台風の影響も予想される。