「
秋華賞・G1」(18日、京都)
春の差をいかに縮めるか。5カ月かけてそのテーマに挑んできた。
ミヤマザクラが怪物牝馬の快挙達成に待ったをかける。田中博助手が言う。「
オークスの時点での差がどれだけのものだったかは、結果でよく分かった。夏の成長分、向こうも伸びているだろうけれど、こちらも大きく成長している」。府中の2400メートルを走って0秒5差の7着。サラブレッドが一皮むける3歳夏の変化をもってすれば、それは決して越えられない壁ではないはずと信じてきた。
オークス直前の馬房で、同助手の肋骨を折った荒馬は、落ち着いて扱いやすくなった。体もひと回り大きくなり、心身ともに
パワーアップ。金曜は栗東の角馬場で入念なキャンターを行い、体調を整えた。「いい感触だったよ。競馬が近づいているのが分かっているようで、気合も入ってきたね」と胸を張った。
運も味方につけられそうだ。16日、
秋華賞の枠順が確定。引き当てた枠番は最内の1枠1番。福永が「いい枠が当たったね。スタートを普通に出れば先行力もある」と言えば、藤原英師も「最高やな。ロスなく運べる。2冠馬を負かすつもりでいく」と気勢を上げた。田中博助手は「悪くない所ですね。全2勝はどちらも1枠でのもの。縁起はいいと受け止めて」と闘志を胸に秘めながら、冷静に受け止めていた。金星奪取へ、態勢は整っている。
提供:デイリースポーツ