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秋華賞・G1」(18日、京都)
単勝1・4倍。断然の1番人気に推された
デアリングタクトが、中団外めから危なげなく抜け出し、ファンの熱烈な支持に応えた。これでデビューから5戦5勝とし、史上初となる無敗の三冠牝馬が誕生した。
普段通りに興奮は内に隠し、安どの笑顔を浮かべた杉山晴師。春に2冠制覇を果たした管理馬
デアリングタクトは、単勝支持率57・1%という圧倒的な1番人気に応え、史上初となる無敗の牝馬三冠の座にたどり着いた。
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テンションが思った以上に高くなってしまって、正直、休み明けによるものと心配しました」。不安の中でのスタート。ただ、終わってみれば馬場の中央を堂々と抜け出してくる横綱競馬だった。
前哨戦を使わず、ぶっつけでの挑戦。これは指揮官の判断だった。「オーナーの理解を得て、最終的に直行を決めました」。のしかかる重圧。それでも愛馬は、自らが振るった“タクト”に、最高の走りで応えてくれた。
三冠達成。ただ、ここがゴールではない。「さらに上のステージへ。もっと強い
デアリングタクトを見せていきたい」。偉大なる金字塔を打ち立てた天才少女は、ここからさらなる夢を描いていく。
提供:デイリースポーツ