「
天皇賞(秋)・G1」(1日、東京)
圧倒的な1番人気に支持された
アーモンドアイが快勝。史上初の芝G1・8勝目を挙げた。連覇は
シンボリクリスエス(02、03年)に次いで2頭目。鞍上のルメールは49〜51年の保田隆芳元騎手以来2人目の3連覇を達成し、天皇賞は5連勝となった。2着には5番人気の
フィエールマン、3着には2番人気の
クロノジェネシスが入った。
日本の競馬の歴史に新たな1ページが刻まれた。世界の名手・ルメールの声が震え、目には涙が浮かんでいる。「信じられない…」。
アーモンドアイが、
シンボリルドルフや
ディープインパクトでも届かなかった史上初の芝G1・8勝を達成した。
前走の
安田記念で後手に回ったスタートだったが、無理することなく4番手を追走。直線入り口で馬群の外に持ちだし、逃げる
ダノンプレミアムを抜群の手応えでパスすると、最後は外から強襲する
クロノジェネシス、
フィエールマンを封じ込んだ。
鞍上は「早めに外に出してロングスパートを使ったから、最後はちょっと疲れてしまったようだ。少し心配したが、勝ててとてもうれしい。安心している」と安どの表情。歴史的な最強牝馬を見事にエスコートし、「僕の仕事はミスをしないことで、すごくプレッシャーがかかったレースだった。これまでで一番かもしれない。きょうは日本の競馬界にとって特別な日になるでしょう」と肩の荷が下りた様子だった。
国枝師も「7よりも8の方が末広がりでいいし、ここで決めたいと思っていたんだ。とにかくホッとしている」と笑みを浮かべ、「昨年もこのレースを勝っているが、今年の方が順調だった。年齢のため見た目に馬体が丸く見えるが、レース前には(2キロ増で)きっちり自分で体をつくってくれた」と最大級の賛辞を送った。
既に12月13日に香港のシャティン競馬場で行われる
香港カップと
香港マイルに登録済みだが、トレーナーは「状態などを見てから、オーナーサイドと相談して決めたい。いろいろな条件があるからなあ」と明言を避けた。牝馬の枠を超え、真の最強馬となった
アーモンドアイ。今後の動向が注目される。
提供:デイリースポーツ