「京王杯2歳S・G2」(7日、東京)
真っすぐ走れば負けはしない。大きく外へ逸走しながら新馬戦Vを決めた
リフレイムだが、陣営の工夫が実り、2戦目で“悪癖”修正に成功。最後方から一気の脚で5馬身突き抜けて見せた。米国生まれのアメリカンファラオ産駒。生まれ持った素質をフルに発揮し、重賞の舞台で大きく躍動する。
芦毛の怪物娘が、初重賞の舞台に駒を進めてきた。新潟の新馬戦は規格外ともいえる衝撃V。直線で外ラチ沿いまで逸走し、鞍上のアブミが外れて満足に追えない状況下でも、構わず押し切ってみせた。
常識では測れない高い能力。しかし、矯正も急務だった。黒岩師は「新馬戦後は気持ちを高ぶらせないように、フラットワーク(乗馬的な基礎運動)で柔軟性を取り入れるような運動を主体にやってきました」と説明する。
3カ月の休養を挟んだ前走は、最後方から直線だけで全馬ごぼう抜きの離れ業を披露。後続に5馬身差をつける独走劇に、「苦しくなった時も真っすぐ走れていた。道中で我慢できて、最後もしっかりと脚を使えていた。真っすぐ走ること以外にも、プラス
アルファの収穫がありました」とトレーナーは目を細めた。
当面の課題を無事にクリアとはいえ、中1週での重賞。間隔を考慮して出否の判断は慎重に進めていたが、「レース後の肉体的なダメージはないし、現状は気持ちの高ぶりもありません。出走する方向で考えています」と
ゴーサインが出た。もう“癖馬”の汚名は返上だ。府中の直線を真一文字に走り抜き、名馬への
ステップを踏み出す。
提供:デイリースポーツ