「
ジャパンC・G1」(29日、東京)
史上3頭目となる無敗クラシック三冠を達成した
コントレイル(牡3歳、栗東・矢作)が5日、
ジャパンCに参戦することが正式に決まった。既に無敗の牝馬三冠馬
デアリングタクト(牝3歳、栗東・杉山晴)もエントリーを表明しており、ファンが夢に見た“牡牝三冠馬対決”が府中で早くも実現。
年度代表馬の座も懸かる一戦に、多くのファンが熱視線を送りそうだ。
競馬界において令和最大、いや、今世紀最大の盛り上がりを見せるかもしれない。
父ディープインパクトの結晶として見事に無敗三冠を成し遂げた
コントレイル。そしてくしくも同年に、同じく無敗で牝馬三冠を決めた
デアリングタクト。11・29府中で初めて、両者の夢対決が実現する。
先月28日、
デアリングタクトが先んじて正式参戦を表明。
コントレイルも当初から
ジャパンCが次戦候補に挙がっていたが、激闘の
菊花賞明けとあって懐疑的見方も多かった。それだけに、いい意味で予測が裏切られた格好だ。
コントレイルを管理する矢作師が5日、放牧先の大山ヒルズ(鳥取県)で状態を確認。ノースヒルズの前田幸治代表と協議してGO
サインが出た。
矢作師は「体の張りも良く、完全に回復していました。回復力の早さがすごいなと思ったし、きょう見た限りでは何の心配もありませんでした。それが一つ。あとは
デアリングタクトも出てくるということで、競馬としての盛り上がりを考えても、オーナーと相談して、そういう決断に至りました」と参戦を決めた理由を説明した。
鞍上は引き続き福永。12日に栗東に帰厩する予定となっている。「脚元の傷み、筋肉の痛みがなかったのが何より。ただ今後、少しでも嫌なところがあれば、すぐにでもやめる決断はするつもりです」と、慎重に状態を見極めながら調整を進めていく構えだ。
一方、
デアリングタクトの杉山晴師も「ファンも楽しみにしているでしょうし、僕自身も楽しみですね。注目もされると思うので、それに恥じないコンディションでレースに出られるようにしたい」と意欲満々だ。
過去の
ジャパンCにおける三冠馬対決では84年
シンボリルドルフ(3着)VS
ミスターシービー(10着)、12年
ジェンティルドンナ(1着)VS
オルフェーヴル(2着)があるが、同世代の無敗馬による激突は初めて。
年度代表馬を占う上でも、見逃せない一戦となるに違いない。
提供:デイリースポーツ