「
デイリー杯2歳S・G2」(14日、阪神)
終わってみれば驚異のレコードVだった。単勝1・3倍と圧倒的な1番人気の
レッドベルオーブだったが、序盤は行きたがり、福永がなだめながらの追走。それでも余力十分に5番手で直線に向くと、迷わずに内を突いた。残り300メートル手前からは、三冠ジョッキー2人によるたたき合い。最後は外
ホウオウアマゾン=松山との一騎打ちを首差で制した。
勝ち時計1分32秒4は、19年の
阪神JFで
レシステンシアがマークした記録を0秒3更新するもの。未勝利戦に続くレコード決着に、鞍上は「速い時計が出やすい馬場状態で、ある程度速い決着になると思っていた。G1で活躍できる馬だと思うし、この2戦は素晴らしい走り。次も楽しみ」と、今後の飛躍を期待した。
19年覇者
レッドベルジュールとの兄弟制覇も達成。兄も管理した藤原英師は「内を突いて同じような勝ち方だったな。どっちも能力がある」と高く評価する。一方で、「まだ幼いし、能力に体がついてきていない。折り合いや精神面にも課題があるが、課題はあった方が修正しやすいから」と、さらなる成長を求めた。
今後は、
朝日杯FS(12月20日・阪神)や
ホープフルS(12月26日・中山)などの大舞台も控えるが、師は「まず馬をチェックしてから」と慎重に状態を見極めるつもりだ。喉の異常などでわずか3戦で引退した兄の思いも胸に刻み、連勝街道を突き進んでいく。
提供:デイリースポーツ