大晦日は各地で重賞が盛りだくさん。その中でフィナーレを飾るのが
高知競馬場で行われる
グランプリ・
高知県知事賞(2400m)。年に1回だけ使用されるこのコースは、1300mと同じく直線入り口からスタートして2周する長距離戦。
高知競馬場は内ラチ沿いの砂が深く、内枠は不利とされており、今年1年のデータを見ても最内の1番と大外12番は勝率が最も低い。また、このレースは過去10年で勝ち馬がみな4枠より外。これらのデータを基本に、大晦日を前に若干の雨予報が出ていることや、高知は1日の中でも馬場が変化しやすいため、当日は簡単にでもいいので傾向をチェックした方がいいかもしれない。
今年の中心は何と言っても
スペルマロン。昨年覇者で長距離実績がある一方、スピードも兼ね備えており1300mでも重賞制覇があるオール
マイティだ。今春は少し着順を落とした時期もあったが、現在3連勝中。レースで安定感があり、どのポジションからでも競馬ができる。前走の準重賞・
ニシケンモノノフ賞は3コーナー手前で楽に先頭に立つと、鞍上の手が大きく動くことなく6馬身差で圧勝。ここも断然人気となるだろうが、本命にしたい。
対抗は
フクノグリュック。
JRA3勝クラスから移籍初戦の前走を勝ってここに挑む。今夏、
JRA札幌で2勝クラスを勝った時はロングスパートを決めての差し切り勝ちで、長い距離が合いそうな走りだ。最内枠は少し気になるが、管理する
打越勇児調教師は「前走は1400mで距離が短かったぶん、最後にまた詰められてしまいました。2400mはやってみないと分からないですが、距離は長いほうがいいですね」と話す。
打越厩舎は現在、僅差で全国リーディングを争いつつ、このレースには4頭出し。「
スペルマロンは充実期だと思いますが、何とかどれかで勝ちたいです」と4頭それぞれに期待を抱く。その中で「気性に難があり安定感には欠けますが、一発の魅力が最もある馬」というアルジに▲。成績的には重賞実績がないが、たしかに2走前は勝負所で自分から動いていき強い勝ち方だった。前走は出走取消だったが、「その影響もなく、すごく状態がいいです」と胸を張る。
△チャオはとにかく
高知県知事賞に強い馬。17年と18年に2年続けて2着に入っている。エンジンのかかりがゆっくりなため、長い距離が合っているのだろう。外枠を引いた昨年(8着)よりも少し内目の枠が当たったことで、序盤から距離ロスなく運べる可能性もある。
△
ミサイルマンは前走の4コーナーで
スペルマロンを追いかける場面には一瞬「おっ!」と思わせるものがあった。2年前のこのレースは3着。再びの好走を期待したい。
△
ツクバクロオーは今春の福永洋一記念を差し切り勝ち。その後、少し長めの休養に入ったが、11月の重賞・
黒潮マイルチャンピオンシップで2着のように実績は上位だ。
今年を締めくくる重賞・
高知県知事賞は12月31日高知8R、17時30分発走予定。
(文=大恵陽子)
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