「
香港スプリント・香港G1」(13日、シャティン)
2020年も香港の地で日本馬が躍動した。先陣を切ったのはス
プリントの
ダノンスマッシュ。鞍上ムーアに導かれ、悲願のG1初制覇。12&13年に連覇を果たした
ロードカナロアとの父子制覇を達成した。世界のホースマンに、改めて日本馬の底力を示した。
念願のG1初制覇は父が栄光をつかんだ香港だった。19年8着の雪辱に燃える
ダノンスマッシュは、好スタートを決めて中団を追走。4角で馬群の外に持ち出すと、剛腕ムーアに導かれ、力強くス
トライドを伸ばした。
ラスト100メートルで先頭へ-。最後まで末脚は衰えることなく、歓喜のゴールを駆け抜けた。「道中は流れのままにいい感じで進めることができた。最後は本当によく戦ったと思います」とムーア。名手の手腕が光ったレースだった。
ス
プリント王国と称される香港だけあって、このレースは過去21回の歴史の中で地元馬が16回頂点に君臨してきた。日本馬でその牙城を崩したのは、
ダノンスマッシュの父である
ロードカナロアだけ。12&13年で連覇を果たした偉大な父に続き、レース史上初の父子制覇を成し遂げた。
新型コ
ロナウイルスの影響で香港渡航を断念。中山競馬場でレースを見守った安田隆師は「
ロードカナロアが連覇して、その子どもでも勝てたのはすごくうれしい。最高の気持ちで、夢みたいです」と喜びに浸った。
今後について、「次走は未定だけど、来年は
高松宮記念(3月28日・中京)を目標に調整する予定です」と指揮官。まずは、一歩-。果てしなく大きな父の背中を、これからも追い続ける。
提供:デイリースポーツ