「朝日杯FS・G1」(20日、阪神)
10日に21年度新規調教師免許試験に合格した
畑端省吾騎手(38)=栗東・フリー=が、
ステラヴェローチェの最終追い切りに騎乗した。これまで
ゴールドシップをはじめ多くの有力馬のケイコにまたがり、確かな調教技術で厩舎関係者の信頼は厚い。須貝師は先週の阪神JFを制した
ソダシに続き、2歳G1連勝の快挙が懸かる。今月いっぱいでジョッキーを引退する畑端の仕上げで、今週も万全の状態で送り出す。
畑端の騎乗技術を見込んで調教を依頼する厩舎は、吉田、鮫島、吉村、牧浦、新谷ら多数。中でも須貝師はその手腕を大きく買っている。
「省吾が調教師試験に通ったのは、G1を勝ったくらいにうれしいね。あいつは高いレベルの馬の背中を知っている。絶対にいい調教師になるよ」
12年阪神JFを制した
ローブティサージュ、13年阪神JFを勝った
レッドリヴェール、そしてG16勝の
ゴールドシップも何度となく彼に任せてきた。
騎手としてのキャリアにカウントダウンが始まったこのタイミングで、須貝師が仕上げを託したのが朝日杯FSの有力馬
ステラヴェローチェだ。16日の最終追い切りは、栗東坂路を単走で4F53秒8-38秒5-12秒0。ぴったりと注文通りの時計で駆け上がった。
「すごく仕上がりがいいと思います。ゲート試験も僕で受けさせていただいたんですが、当時からはかなり大きくなっていて、かっこいい馬になっているんですよ。オーラがG1を意識させる雰囲気の馬です。坂路での動きの感じなら、良馬場でも切れそうですよ」
阪神のデビュー戦が稍重、前走のサウジアラビアRCが不良と、たまたま悪い馬場での競馬が続いているだけ。良馬場でこそ、この馬の能力がフルに発揮されると確信している。敬愛する横山典とは、
ゴールドシップから強い縁で結ばれている。自身が施した仕上げは万全。胸を張ってバトンを渡す。
提供:デイリースポーツ