ジャパンCで日本中を興奮させた
アーモンドアイ、
コントレイル、
デアリングタクトが不在ということでメンバーレベルが心配された今年の
有馬記念だが、蓋を開けてみれば8頭のGI馬を含む個性豊かな23頭が登録。かなり面白いレースが期待できそうだ。
ただバラエティ豊かということは、裏を返せば絞るのが難しいということ。馬券的には、なかなか難解な一戦という印象だ。そこで
競馬予想で最も大切な
ファクターのひとつ、コース適性、能力をベースにした消去法で好走馬を絞り込んでいくことにする。近5年の
有馬記念のデータをもとに、さっそく始めてみよう。
じつは、
有馬記念の傾向は2014年以降とその前とでガラリと変わっているのをご存知だろうか。同年に行われた馬場の改修工事がその要因で、2013年までは3角、4角で2ケタ番手にいた馬でもバンバン馬券に絡んでいたのだが、2014年からは圧倒的に先行馬に有利なレースとなっているのだ。そこで、まずひとつめの条件がこれ。
1.前々走、前走ともに4角通過順位が6番手以下だった馬は消し(海外のレースは除く)
2015年以降の近5年で3着以内に好走した延べ15頭のうち、近2走の4角通過順位が6番手以下だったのは17年2着
クイーンズリング、18年1着
ブラストワンピース、19年3着
ワールドプレミアというわずか3頭のみ。今年の登録馬のなかでこの条件で消えるのは、
フィエールマン、
ブラックホール、
ペルシアンナイト、
ワールドプレミアの4頭。
続いては、中山競馬場での好走実績。中央4場のなかで最も小さく、コース形態も特殊な中山競馬場だけに、好走実績はチェックしておきたいところだ。
2.中山競馬場での好走(3着以内)実績がない馬は消し
2015年以降、中山競馬場での好走実績がないのにも関わらず
有馬記念で3着以内に走ったのは、15年2着
サウンズオブアース(15年
日経賞4着の1走のみ)、17年3着
シュヴァルグラン(15年
有馬記念6着の1走のみ)、18年1着
ブラストワンピース(中山初出走)、19年1着
リスグラシュー(中山初出走)、19年3着
ワールドプレミア(中山初出走)の5頭。過去に該当した5頭中3頭は、
有馬記念が中山初出走というケース。これは救済してもいいだろう。それを踏まえてこの条件で消えるのは、
キセキ、
ディープボンドの2頭。
続いては、臨戦課程におけるレースレベルと各馬の調子。格の高いGIレース、コンディション維持が難しい暮れのレースということを考えると、前走もそれなりの格のレースを使い、なおかつ善戦していることが望ましい。そこで前走を重賞で、しかも5着以内に走っていることを条件とする。
3.前走で重賞以外を走った馬、そして重賞でも6着以下だった馬は消し
近5年、この条件にも関わらず
有馬記念で好走したのは17年2着
クイーンズリングと19年2着
サートゥルナーリアのわずか2頭。この条件で消えるのは、
アールスター、
クレッシェンドラヴ、
トーラスジェミニ、
バビット、
ブラストワンピース、
ミッキースワロー、
ユーキャンスマイルの7頭。
有馬記念は2500mという長丁場だけに、距離実績でもフィルターにかけておきたい。最低でも2200mで、しかもある程度のレースレベルを担保される重賞で好走した実績はほしいところ。
4.2200m以上の重賞で連対経験のない馬は消し
この条件にもかかわらず
有馬記念で好走したのは、18年に勝った
ブラストワンピースのみ。今年の出走馬のなかで消えるのは、
サンアップルトンの1頭だ。
そして、最後に馬の能力。GIで3着以内に好走したことがない馬をオミットする。さらに牝馬の場合は、過去5年で
有馬記念を好走したのは
リスグラシューと
クイーンズリングの2頭のみ、過去10年まで遡っても
ジェンティルドンナ、
ブエナビスタを加えた4頭のみと、苦戦を強いられている。よって、牝馬限定GIの好走はノーカウントとする(
クイーンズリング以外は牡馬混合GIの好走実績あり)。
5.牡馬混合GIで3着以内の実績がない馬は消し
この条件を覆して
有馬記念を好走したのは、17年2着の
クイーンズリングと18年の勝ち馬
ブラストワンピースの2頭。ここまで残った馬のなかでこの条件に該当するのは、
オセアグレイト、
オーソリティ、
サラキア、
ラヴズオンリーユー、
ラストドラフトの5頭。
以上、ここまでの5つのフィルターを通して残ったのは、
カレンブーケドール、
クロノジェネシス、
モズベッロ、
ラッキーライラックという4頭。果たして、その結末やいかに?
(※該当馬のなかには、12月20日時点での除外対象馬も含まれています)
現在、
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