阪神Cは定量戦で、1着賞金は6700万円。GII以上GI未満という位置付けにある。マイルとス
プリント、それぞれの路線から有力馬が集まり毎年レベルの高いレースとなるが、過去10年で1番人気の連対は昨年の
グランアレグリア1例しかなく、中々すんなりとは収まらない。
1.重賞実績は必須
過去10年の勝ち馬のうち、それまで重賞未勝利だった馬はいない。実績馬に有利な定量戦であり、既成勢力の壁は高い。昨年は
マイルCS・4着から挑んだ
マイスタイルが2番人気で13着、17年は条件戦を4連勝して挑んだ
モズアスコットが1番人気に支持されたが4着に敗れた。
2.前走馬券圏外の馬に妙味
過去10年の勝ち馬で前走からの連勝を果たしたのは1頭のみ。他の9頭中8頭は前走4着以下からの巻き返しだった。中には、前走13着から一変した
キンシャサノキセキ、前走10着から巻き返して優勝した
リアルインパクトなどがおり、実績があれば前走の結果はそこまで気にしなくて良いだろう。
3.前有利の傾向
過去にはゴール前でがらりと隊列が一変して差し馬が台頭するケースもあったが、近年は差してきてもせいぜい1頭のみというケースが多い。過去5年で4角10番手以下から差し込んできた馬は3頭しかおらず、着順は2着が1回で3着が2回。
マルターズディオサは2000mの
紫苑Sを勝っているが、スローペースで展開に恵まれた面もあった。それまでマイルで結果を出してきたように本来はもっと短い距離向きの馬で、1400mへの一気の距離短縮はプラスと見る。先行力が活きるレースであるし、巻き返しの期待は十分だ。