「
有馬記念・G1」(27日、中山)
有馬記念初勝利を目指す
福永祐一騎手(44)=栗東・フリー=が、本紙のインタビューに応じた。今年は
コントレイルとのコンビで、史上3頭目の無敗クラシック三冠制覇の偉業を達成。特別な一年を締めくくる大一番に懸ける思いは強い。パートナーはラストランを迎える
ラッキーライラック。熟練の巧技で有終Vへエスコートする。
-今年は競馬界にとっても特殊な一年だった。
「コ
ロナ禍の中、一度も休止することなく続けられたのは関係者が尽力してくれたおかげです。ジョッキーから一人も出さないという強い意識でやってきたし、今後も気を緩めずに乗り越えたい」
-今年はここまでG1・3勝を含めJRA重賞11勝、勝ち鞍は133勝で、過去最多のJRA年間133勝を挙げた11年を超えるペース。40代になってもなお、キャリアハイが出せる要因は。
「今が一番、結果を出せるスキルがあるということですね。心技体での
バランスで言うところの、もちろん体力面は20代の方が良かったけど、その他の部分でトータルポイントが高くなっているんだと思います。心技体と経験。そういうところじゃないですか」
-
コントレイルで無敗の三冠達成。待望のスターホースとの出会いもあった。
「自分の願い、一番の欲求だったので、満たされたという満足感はあります。自分にとって特別な馬だし、いい変化を与えてくれました。ただ、
コントレイルには先があるので、願いがかなったという感覚はまだないですね。来年を楽しみにしています」
-さて、今年の有馬は
ラッキーライラックとのコンビ。前走で
フィエールマンに乗っていた福永騎手が
ライラックで、逆に
ルメール騎手が
フィエールマンで挑むことになった。今年の
ルメール騎手の活躍ぶりはどう見る?
「勝ち過ぎやろ!って感じですよね。G1の
カレンダーを見たらよく分かりますよ。もともとミスの少ないジョッキーとはいえ、G1が舞台だと大きなミスをしているのを見たことがないくらい」
-
ラッキーライラックの印象は。
「総合力が高そうな牝馬だと。
パワーもあるし、
有馬記念に合いそう。ずっと見ていて、出して行って前につけるのが合わない馬じゃないかなと感じていました。実際、前につけなかった前走で勝っていたし、やっぱりそうなんだなと思いましたね」
-レースイメージは。
「難しいレースではありますね。中山は特殊ですから。枠の有利不利もあるし、運も必要なレースかな」
-福永騎手の今後の目標を。
「年々、競馬は変わってきていますし、騎乗
スタイルも時代に合わせてカスタマイズするようにしています。そうしないと今の競馬に対応できないですからね。徐々に変化してきたことで、勝ててきたんだと思っています。ただ、
スタイルが変わっても、精神的に楽しんで乗るという部分は変わっていません。来年も同じように楽しく騎乗できれば」
提供:デイリースポーツ