中山芝2500mで行われる
有馬記念。過去5年の1着馬で最も多い調教パターンは週中(水曜日や木曜日)の追い切りがトラック馬場で、2015年から2018年の4頭は1週前追い切り、最終追い切りともにトラックだった。ちなみにトラック馬場とは、美浦なら南W、栗東ならCWといった調教コースのこと。
この調教傾向に関係していると思われるのが、
有馬記念のコース設定。スタート地点が外回りの3コーナー手前になるので、最初の1Fは下りになっている。そこで勢いがついたところでコーナーに入るため、ここをタイトに周回することが大切。その後は内回りコースとなるが、コーナーは計6回もあるので「コーナーをタイトに周回」することができるトラック調教馬が好走していると判断したい。
もうひとつ、見ておきたいのが併せ馬。とくに1週前追い切りの段階で併せ馬を行い、そこで先着することが重要。過去5年の1着馬のうち、4頭がこれに該当していたし、3着以内馬15頭のうち、11頭が1週前追い切りの併せ馬に先着していた。
これは秋のGI、重賞を戦ってきた馬たちに「まだ余力があるかどうか」の判定だと思ってよい。レースを使い続けていると、調教で強い負荷が必要ないと判断されることも多いが、ここは今年締めくくりのGIレース。おつりがないくらいの仕上げが勝利を呼び込むのだ。
ファン投票で1位、2位の支持を受けた
クロノジェネシスと
ラッキーライラック。いずれも1週前追い切りはCWで行っている。併せ馬に関しては、調教欄によって違いがあるかもしれないが、先着という評価に等しい動きを見せていたので、キッチリと人気に応えてくれるような気がする。
ただ、馬券的には穴っぽいところも狙ってみたくなるのが年末
グランプリ。1週前追い切りまでを終えた段階で「トラック」と「併せ先着」のキーワードに合致する馬も何頭かいる。このあたりをうまく評価して、良い年を迎えたい。
(文=井内利彰)
現在、
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