「
有馬記念・G1」(27日、中山)
武豊騎手(51)=栗東・フリー=が2019年に続き、
ワールドプレミアとのコンビで
グランプリに臨む。自身は20年、まだG1を勝っていないが、これまで名馬と数々のドラマを演じてきた男。暮れの大一番で主役の座を奪っても不思議ではないだろう。有馬4勝目への意気込みをレジェンドに聞いた。
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有馬記念は今年で30回目の騎乗。
「もうそんなになるんだ。うーん、2着(8回)ばっかりだよね。3着も2回あって、複勝率は高いんだけど」
-これまでの3勝を振り返って。
「3頭(90年
オグリキャップ、06年
ディープインパクト、17年
キタサンブラック)ともに引退レースだったね。名馬が最後に強いレースをしてくれました」
-20年は19年の3着馬
ワールドプレミアと再び挑む。
「去年はいいレースをしてくれました。上位2頭(
リスグラシュー、
サートゥルナーリア)が強かったけど、もう少しで2着というところまで来ていたからね」
-最後方からの競馬となった。
「もともとスタートは遅いし、去年は馬場も悪かったので、ああいう競馬をしました。ラストはいい伸びでしたし、力をつけていると思いましたよ」
-その後は休養に入り、前走の
ジャパンCは11カ月半ぶりで6着。
「1週前追い切りに乗った時はだいぶしんどそうだったし、当週でギリギリ間に合ったという感じだったけど、いいレースはできたと思う。4角で内から上がって行って、一瞬は
コントレイルより前に出ていた。なかなか11カ月半ぶりで、あそこまでは走れない。力を確認できましたね」
-レース前の
テンションも高かった。
「パドックからずっとイレ込んでいた。去年の
有馬記念もそうだったから、そこは全然変わっていなかったね」
-最終追い切りで感触を確かめる予定。
「(友道)厩舎の人からは使った後もいい感じだとは聞いています。デビューからずっと乗せてもらっている馬だけど、最初の頃と比べると、ずいぶん力をつけている」
-この馬の長所は。
「
菊花賞を勝っているように、長めの距離に適性がある馬。中山の芝2500メートルという条件も合っている。持久力があるので、それを生かしたいね」
-20年は大変な年になったが、競馬は休むことなく開催を続けた。
「関係者が一丸となり、みんながそれぞれの立場で努力をしてくれました。その年の
有馬記念ですからね。いいレースを見せたい」
-意気込みを。
「今年G1をまだ勝っていないから、最後に決めたいです」
提供:デイリースポーツ