競馬を長くやっていると、数年に一度「
有馬記念はマイラーでも通用する」という話を耳にすることがあります。とはいえ、実例を挙げるとなると勝ち馬は1988年
オグリキャップと1991年
ダイユウサクぐらい。3着以内まで話を広げても2006年&2007年
ダイワメジャーが入ってくるぐらいのもので、実例は少なく、いずれも大昔の話。
深く掘り下げなければ、単なるイメージ論。深く掘り下げたとしても、そもそもマイラーの出走なんて10年に1度ぐらいなのではないかという話になってしまうのですが、それでも「
有馬記念はマイラーでも通用する」という話には一定の裏付けがあるのです。
マイラーの定義を「マイルでしか勝ったことがない馬」とすると厳しいことになってしまうのですが、歴代
有馬記念の出走馬を1600m以下に勝ち鞍を持つ馬と、持たない馬に分類してみた場合、意外と有意な差があることに気づきます。これこそが「
有馬記念はマイラーでも通用する」という話の正体ではないのでしょうか。
1986年以降、1600m以下に勝ち鞍を持つ馬の
有馬記念成績を見てみると、勝鞍ありが260戦[21-13-20-206]で勝率8%、単勝回収率120%であるのに対し、勝鞍なしは244戦[13-21-14-196] で勝率5%、単勝回収率56%となっており、合計では504戦[34-34-34-402]で勝率7%、単勝回収率 89%になります(※各馬該当年
有馬記念前の成績)。
今年1600m以下に勝ち鞍を持つ馬は多くはなく、特別登録23頭のうち
カレンブーケドール、
クロノジェネシス、
サラキア、
トーラスジェミニ、
ペルシアンナイト、
ラッキーライラックと
ラヴズオンリーユーの7頭しか存在しません。逆に、人気が予想されるなかでは
フィエールマン、
ワールドプレミアと
オーソリティなどが1600m以下に勝ち鞍を持っておらず、今年の
有馬記念はとくにこの部分を強く意識しつつ、予想を組み立てることになると思います。
闇雲にデータだけを見るのではなく、まずは仮説を立てて、そこから裏付けとしてのデータ・リサーチ。
ウマい馬券では、ここからさらに踏み込んで
有馬記念を解析していきます。印ではなく『着眼点の提案』と『面倒な集計の代行』を職責と掲げる、岡村信将の最終結論にぜひご注目ください。
(文=岡村信将)
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