「
ホープフルS・G1」(26日、中山)
1番人気の
ダノンザキッドが横綱相撲で完勝。無傷3連勝でG1初制覇を飾った。
ジャスタウェイ産駒としてもG1初Vとなり、川田は先週の朝日杯FS(
グレナディアガーズ)に続く2週連続V。2着は3番人気
オーソクレース、3着には4番人気
ヨーホーレイクが入り、2番人気の
ランドオブリバティは4角で外へ逸走し、落馬競走中止となった。
あふれる感情が抑え切れなかった。2004年のデビューから約2年間所属した安田隆厩舎の
ダノンザキッドでV。普段はクールな表情を崩さない川田はインタビューの冒頭で目を潤ませた。「師匠とともにやっとG1タイトルを獲れて、うれしく思います。オーナーさんからたくさん依頼を頂いていましたし、何より先生に迷惑を掛けてばかりいたので…。それが一番うれしい」。師弟コンビで10回目のG1出走。声を詰まらせながら、喜びを口にした。
道中は好位を追走したものの、決して万全とは言えない状況で終盤を迎えた。通常は右回りのコーナーでは右前脚が軸足(右手前)となるはずが、反対の左手前のまま3角へ進出。直線入り口でようやく右手前に変わると、一気に突き抜けた。鞍上は「大きな課題が出てしまいました」と言いながらも「スムーズにいったわけではない中で勝ち切れたところに、他の馬との能力差を感じました」と胸を張った。
13年
スプリンターズS(
ロードカナロア)以来、7年ぶりのJRA・G1勝利を決めた安田隆師は「本当に気分最高です。ゴールした時は心の中で叫んでいました」と、まな弟子と初めてつかんだタイトルに喜びを爆発させた。
今後について指揮官は「どこかひと叩きするか、ぶっつけ本番になるか。馬の状態を見て決めたい」と
皐月賞(4月18日・中山)を見据えた。20年無敗のクラシック三冠馬に輝いた
コントレイルと同じローテでG1ホースの仲間入り。来春は牡馬クラシックの中心となるのは間違いない。
提供:デイリースポーツ