「
中山金杯・G3」(1月5日、中山)
前走の
エリザベス女王杯はG1の高い壁にはね返された
リュヌルージュだが、それでも2020年のG3では馬券圏内が2回あり、いずれも勝ち馬との差はわずか。重賞タイトルまで手の届きそうなところまで来ている。春秋
グランプリを制した偉大な僚馬に続けとばかり、牡馬を撃破して重賞初制覇を目指す。
古馬G1初挑戦の
エリザベス女王杯では12着だった
リュヌルージュが一発の雰囲気を漂わせている。2週前の23日には
有馬記念を制した僚馬
クロノジェネシスと、栗東CWで併せ馬を敢行。さすがに春秋
グランプリ覇者には手応えで劣ったが、一杯に追われ、最後までしぶとく食い下がった。
斉藤崇師は「しっかりやりたかったので」と調教の意図を説明。続けて、「年を食ってズブさが出てきた部分はあるけど、衰えは感じない。ここを目標にしていたし、いい意味で体調も安定。仕上がりはいいですよ」と状態面に納得の様子だった。
年明け初戦は16日に行われる牝馬限定重賞の
愛知杯(中京)も候補に挙がったが、あえて牡馬相手の一戦に決めた。指揮官は「もともと向こうも考えていましたが、中山は重賞(中山牝馬S)で2着のあるコース。競馬がしやすいですからね」と舞台適性を高く評価し、馬に合った最適の条件を選択した。
好走した重賞2回は前述の中山牝馬Sと、
マーメイドS3着。ともに牝馬限定戦ではあるが、全3勝はいずれも牡馬混合戦でマークしている。「ひるむ面がないので、男馬相手にも走れている」と内に秘める根性は牡馬にも劣らない。
有馬記念から
金杯へ-。追い切りでバトンをつないだ牝馬2頭で、年末に続き年始の中山ジャックといく。
提供:デイリースポーツ