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女性騎手目指す17歳・佐々木世麗さん「セールスポイントは根性です!」

東京スポーツ
  • 2020年12月30日(水) 18時01分
 JRAの藤田菜七子、仏ジョッキーのミカエル・ミシェルなど現在、女性ジョッキーが競馬界を席巻している。そんな中で兵庫競馬初の女性騎手を目指すのが佐々木世麗さん(17)だ。アイドル並みのルックスに加え、バックアップする所属厩舎は園田でも超一流の名門。将来の活躍を約束された“兵庫の藤田菜七子”が本家との夢の対決へ来年4月のデビューを目指す。

――騎手を志したきっかけを教えてください

佐々木世麗:私、ずっと噺家になりたかったんです!

――はあ?

佐々木:3歳でバレエを始めて、その後もピアノ、水泳、ソルフェージュなどの習い事をたくさんやらせてもらいました。そんな小学校高学年のある日、父が「こんなのもあるぞ」と落語教室のパンフレットを持ってきたんです。本物の噺家の先生に教えてもらえるし、人前で演じるのもすごく楽しくて。もう「私の人生はこれしかない!」って真剣でした。でも、中学で乗馬を始めてから騎手という職業があることを知って。気が変わっちゃいました(笑)

――乗馬学校を経て、昨年4月に地方競馬教養センターに入所。騎手課程修了後の所属先に兵庫県を希望した理由は

佐々木:兵庫県を希望したのはたまたまです。特に理由はありません。しいて言えば、出身の広島に近いし、地理的にちょうどいいかなと思ったぐらいで。

――所属する新子雅司厩舎は兵庫競馬でリーディング4回。今年もトップを独走中の名門です

佐々木:ネットで調べたらすごい厩舎なんでびっくりしました。ありがたい半面、大丈夫かなって不安にもなりましたけど。でも、自分を鍛えるためにはプラスだと思って、お世話になることを決めました。

――園田での競馬場実習はいかがですか

佐々木:来た当初は驚くことばかりでした。現役の競走馬は教養センターの実習で乗っている馬とは全然違います。落とされてばかりで、どれだけ周りの方に迷惑をかけたことか。全く技術が足りないので毎日が勉強です。でも、やりたいことができている充実感は、何とも言えないものがあります。

――騎手という職業には危険も伴います。ご両親には反対されませんでしたか

佐々木:父は「何事にも挑戦しなさい。やらずに後悔するより、失敗して後悔した方がいい」というチャレンジ精神旺盛な人です。いろいろな習い事をさせてくれたのは、そのあたりが理由だと思います。騎手になりたいと言った時も、「子供のころからいろいろなことを経験させたかいがあった」と心から喜んでくれました。母も同じです。

――JRAの藤田菜七子騎手、フランスのミカエル・ミシェル騎手など女性騎手の活躍が注目を集めている

佐々木:藤田さんやミシェルさんの活躍は単純にすごくうらやましいです。今は憧れの部分が大きいですが、技術を磨いて早く追いつきたい。そして、いつの日か追い越したい。そう思わせてくれる存在です。

――リーディング厩舎からのデビューということで、周りの期待値も相当高いと思いますが

佐々木:そうなんですか?でも、注目されないよりはされた方がうれしいです。小さいころからステージに立っていろいろと演じてきたので、意外とプレッシャーには強いかも(笑)。それに私のセールスポイントは根性ですから。

――最後に騎手としての目標を聞かせてください

佐々木:笑われるかもしれませんが、日本を代表するトップジョッキーになることです。必死で頑張りますので、応援よろしくお願いします。

佐々木世麗(ささき・せれい)=2003年2月7日、広島県出身。千葉県の乗馬学校をへて19年4月に第101期騎手候補生として地方競馬教養センターに入所。騎手課程修了後は兵庫・新子雅司厩舎所属としてデビューする。趣味は落語鑑賞。

東京スポーツ

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