2020年にJRA女性騎手初の通算100勝を達成した藤田菜七子騎手がインタビューに応じ、年女として迎える新年の抱負を語った。後輩女性ジョッキーがデビューする可能性のある新シーズンの目標は?
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-2020年はJRAで35勝。関東リーディングでは12位だった。振り返ると。
「ケガ(2月15日の小倉で左鎖骨骨折。約1カ月間の戦線離脱)もありましたが、それでもたくさん(レースに)乗せていただいて、新たに勉強になった一年でした。数字が全てではありませんが、勝負の世界で勝たなければいけないのはもちろんですし、一昨年(JRA43勝)より勝ち星を落としてしまい、もっと勝たなければならないレースもありました。そのあたりは反省すべきところです。ただ、自分では一昨年よりさらに経験を積むことができ、少しずつでも成長できたと思います」
-4月25日の福島でJRA女性騎手として初の通算100勝を達成。
「一番印象に残っている出来事ですね。デビューの頃から数字的な目標は立てずにやってきました。目の前のレースを大事に乗り、一つ一つの勝ち星を積み重ねていく中で100勝することができました。本当にたくさんの関係者のおかげだと思っていますし、感謝しています」
-20年はコ
ロナ禍の中、どんなことを思いながら日々騎乗していたか。
「お客様あってこそ、競馬ができるのだということをすごく感じさせられました。自分自身でも競馬を続けるために感染しないよう、感染させないよう気をつけながら生活をしてきました。友人にも会いたかったけど、それは我慢でしたね。時々連絡は取り合っていましたが、大変な状況なのは、みな一緒だと感じさせられました」
-まもなく新たな年の競馬が始まる。抱負は。
「ずっと同じです。一鞍一鞍を大事に乗って、目の前の1勝を目指したい。それを積み重ねていって、昨年よりもたくさん勝てたらいいなと思いますし、また多くの経験を積みながら、さらに成長していきたいです。そのためにも変わらず目の前のレースを一生懸命乗りたいです」
-順調にいけば、21年は後輩の女性ジョッキーがデビューする。
「すごく楽しみです。負けないように頑張りたいですね。後輩にも上手な子が出てきているし、いい刺激にもなっています。でも、これまではずっと一番下だと思っていたのに、いつの間にか後輩もたくさんできて、デビューして6年目になるんですね。早いです。さらに頑張らないといけないですね」
-21年は年女。
「特に意識はしていないです。やることは同じですから。早くコ
ロナが収束して、以前のように、たくさんのお客様が競馬場に戻って来られるように、昨年よりいい年になってほしいと期待しています。自分自身もまた海外にも行きたいし、重賞にもたくさん乗りたいです」
-20年は色紙に『成長』と書いた。21年は?
「同じでいいですか?『成長』ですね」
提供:デイリースポーツ