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【シンザン記念・フェアリーS】東にシャドウファックス、西にセラフィナイト…3歳ダブル重賞に穴馬送り出す宮田調教師/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2021年01月07日(木) 18時14分
 当方とて年頭から愚痴るつもりはない。しかし新春のあいさつに忙殺される中、どうしても気になったのが、複数の関係者から上がった「5日の競馬スタートは時代遅れでは」の声。これは某厩務員の“叫び”である。

「新聞社も大変でしょうが、変則開催で全休日がない僕らは来週17日まで16連勤。実際は元日もカイバ担当で出ずっぱりだから実質は20連勤です。働き方改革の時代に何だかなって思うし、そりゃ曜日感覚も壊れますよ(笑)。変則開催で大変なのは調教も同じ。8日間で4日が競馬では併せ馬だって組みづらい。人馬のためにも通常の土日スタートがいいはずですけどね」

 レース4日前に全休となる5日の競馬は、当然ながら昨年末に追い切る出走馬が大半。実際に同日は10キロ以上の体重増加馬が続出し、厳冬期における変則調教の影響を感じさせた。思えば今年は年末のホープフルS有馬記念の2日後という変則日程。競馬開催日に追い切りを迎えるがゆえ、通常の情報発信が厳しくなることもすでに覚悟している。

 さて、ここで愚痴はおしまいにして明るい話題も提供しよう。

 東でフェアリーS、西でシンザン記念が組まれる今週、3歳ダブル重賞に揃って管理馬を送り込むのが宮田敬介調教師。開業初年度の昨年もいきなり16勝の好発進だったが、今年は25勝は期待できる関東トレーナーのホープだ。

 東にシャドウファックス、西にセラフィナイト。ともに人気はないだろうが、重賞初制覇へ向けた手応えはなかなかである。

シャドウファックスは長く脚を使えない分、東京のアルテミスSは7着止まり。それでも競馬は上手に立ち回ったし、直線入り口でスッと2番手に上がった姿を見れば、一瞬のスピードは上質ですよ。調教ではやる気を見せつつ折り合いもスムーズ。舞台が中山なら、好位でうまく運べば一発あっていいですよ」

 阪神JFを意識する馬が揃うアルテミスSと違い、フェアリーSは素質馬が揃いにくい厳冬期のGIII。確かにチャンスは十分だ。一方、不良馬場の新馬戦は7着に終わったセラフィナイトも、良で迎えた2走目の東京は最速上がりで差し切り勝ち。

「勝ち時計(1分34秒5)は速くないですが、上がりの速い後傾ラップを差し切った内容は着差以上の強さ。中山のジュニアCも候補でしたが、魅力を感じるのは中京の舞台。強敵相手もやれる感触はつかんでいるので」と力が入る。変則開催のたまった疲れを一気に癒やす快走を期待しよう。

(美浦の時代遅れ野郎・山村隆司)

東京スポーツ

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