阪神JFが終わった直後の一戦ということもあって、トップクラスが参戦してくることは稀。1勝クラスとも大差のないメンバー構成になることが通例だ。適性や力関係が読みにくい難解な一戦で、二桁人気馬は過去10年で3勝しており、2着も3回ある。
1.距離延長は苦戦
過去10年、前走1600m未満の距離を使われていた馬は[0-2-3-42]で複勝率10.6%。人気どころでも、昨年
アヌラーダプラが1番人気で6着、17年に
キャスパリーグが2番人気で12着、12年は
オメガハートランドが1番人気で4着に敗れている。この時期の3歳牝馬にとって中山マイルはタフな条件であり、スピードレースでの好走実績はあまり参考にならない。
2.関西馬は割引が必要
関西馬の勝利は09年の
ジェルミナルが最後。以降は、10年の
テイラーバートンが3着、13年の
イリュミナンスが4着、16年の
リセエンヌが7着、19年の
アクアミラビリスは5着と、1番人気に推された馬でもことごとく人気を裏切る結果となっている。関西馬は長距離遠征のハンデにくわえて、中山が初コースになることも多い。一枚割り引いて考える必要がある。
3.妙味は前残り
マイル戦になってからの12回中、前半3ハロンが後半3ハロンより速い前傾ラップになったのは4回だけ。基本的には前々で立ち回る馬に展開が向きやすくなる。昨年3番人気で1着の
スマイルカナ、16年3番人気で1着の
ビービーバーレル、15年11番人気で1着の
ノットフォーマル、13年10番人気で1着の
クラウンロゼはいずれも逃げ切り勝ちだった。
シャドウファックスは前走の
アルテミスSで7着も、先行して粘って2着からは0秒3しか離されておらず全く悲観する内容ではなかった。今回は新馬戦を勝った中山マイルで、相手関係も前走より楽になる。巻き返しがあって良いだろう。