中学時代から30年以上も競馬を見続けている当方にとって「
日経新春杯といえば京都」。昨年11月からスタンド改修工事に入った京都競馬場は2023年3月まで休止するにもかかわらず、関係者から「次走は
日経新春杯やな」と言われると、反射的に「厳冬期の京都2400メートルはピッタリですね」と返してしまい…。「京都やなくて中京やぞ」からの「ちなみに距離は2200メートルやで」って2段階突っ込みを何度されたことか。先入観とは本当に恐ろしいと思った次第だ。
一方で
日経新春杯の中京開催を大歓迎している馬がいる。
サンレイポケットだ。第3場の中京本紙担当の当方が打った◎の期待に見事に応え、過去2戦2勝。中京だけでなく、当方とも「相性のいい馬」という勝手な先入観を持っている。これで2戦2勝時と同じ距離2000メートルなら言うことなしなのだが、まあ1ハロンの延長くらいなら何の問題もなかろう。
「
新潟記念(3着)、
毎日王冠(3着)の時と違って、馬がおとなしく、尻すぼみの感じがありましたね」
前走の
アルゼンチン共和国杯6着をこう振り返るのは担当の西加助手。
サンレイポケットの調子のバロ
メーターとなっている何度も立ち上がるうるさいしぐさが当時はあまり見られなかったのだという。そんな状態の中で外からフタをされ、1頭だけ馬場の悪い内を通らされてしまっては…。
「それでもそう差のない競馬はしていましたからね。2500メートルは少し長い感じもあったし、現状は2000〜2200メートルがベスト。何より中京では負けていないですからね」と西加助手は最高の舞台設定を迎え、自然に気合も入ってきたうえに、「放牧から帰厩した当初は
バランスが良くなくて、前のめりな感じがありましたけど…。だいぶ自分から体を起こして走れるようになってきました。1週前にビシッとやったことで変わってくると思うし、いいころの雰囲気が戻ってきたね」と復調にも手応えを感じている。
例年通りの京都開催なら見送っていただろうが…。
京都金杯でも当地で連対を外していなかった
ピースワンパラディがきっちり2着を確保したように適性の差が結果に表れやすいのが中京。ここは
サンレイポケットの絶好の買い時とみている。
(栗東の遠吠え野郎・難波田忠雄)
東京スポーツ