「AJCC・G2」(24日、中山)
無敗の3冠馬に肉薄した実力は本物だった。昨年の
菊花賞2着馬
アリストテレスが、直線半ばで力強く抜け出して快勝。1番人気に応え、待望の重賞初制覇。ルメールは3週連続での重賞Vを決めた。2着に3番人気の
ヴェルトライゼンデが続き、3着は6番人気の
ラストドラフト。2番人気の
サトノフラッグは11着に敗れた。
確かな手応えを感じながら、鞍上は
アリストテレスを誘導した。6番手でレースの流れに乗ると、勝負どころは外々を回って早めに仕掛ける横綱相撲。最後は必死に追いすがる
ヴェルトライゼンデを余裕を持って退けた。
昼前まで降り続いた雨の影響で、馬場コンディションは不良まで悪化した。「この馬場で速いスピードは出せなかったけど、手応えは良かった。だんだんペースアップして、4コーナーでは(勝つ)自信がありました」とルメール。
菊花賞2着馬のスタミナを、早めのスパートで生かし切る完璧な手綱さばき。
フェアリーS(
ファインルージュ)、
京成杯(
グラティアス)に続く、3週連続での重賞Vゴールを決めた。
ただ、決して万全の仕上げだったわけではない。馬体は前走から4キロ増の478キロ。音無師は「地力で勝ってくれたが、自信はなかった。先週の追い切りがあまりにもひどくてね。成長分はあるとしても、中身がまだまだだよ」と手厳しいコメントだ。当面の目標は
天皇賞・春(5月2日・阪神)に設定。「
阪神大賞典(3月21日・阪神)か
日経賞(3月27日・中山)を挟むと思う」と今後のプランを明かした。
菊花賞で敗北を喫した
コントレイルは
大阪杯で始動予定。現状で再戦の舞台は不透明だが、鞍上は「きょうはトップコンディションじゃなくても勝つことができた。もっと良くなればG1勝利ができる。
コントレイルとの再戦?楽しみですね」と腕ぶす。同期のラ
イバル打倒へ-。リベンジの物語は始まったばかりだ。
提供:デイリースポーツ