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【きさらぎ賞】パワーで勝負するディープ産駒ヨーホーレイクは伸びシロしかない!/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2021年02月03日(水) 18時59分
 ディープインパクト産駒の特徴を問えば、おそらくは「軽さ」とか「切れる」など、瞬発力に結び付くワードが並ぶことになるだろう。もちろん、それは間違いではなく、切れがそがれる道悪競馬にでもなれば、ディープ産駒を思い切って馬券対象から外すファンも少なくはない。

 実際、記者もそうだ。道悪だけでなく、時計を要する荒れた馬場も相当なレベルで割り引いている。しかし、産駒のすべてが傾向に当てはまるわけではなく、瞬発力よりもパワーを武器にするディープ産駒がいるのも事実。そして、このジャッジこそが馬券の肝になることが多かったりする。

 例えば、きさらぎ賞(7日、中京芝2000メートル)に出走するヨーホーレイク。父と同じ金子真人HDの勝負服をまとう“本家本元”のディープ産駒で、その雰囲気からも、めちゃくちゃ切れそうなイメージなのだが…。全兄にディープ産駒初のダート重賞勝ち馬になったボレアスがいる血統背景が示すように、実際は切れよりもパワーで押すタイプの馬だ。

「脚をためてズドンという感じの馬ではないですね。それは前走(ホープフルS3着)を見てもわかりますよ。勝ったダノンザキッドを捕まえることはできなかったけど、離されることもなかった。4コーナーでつけられた差のままでゴールしてましたから。スタートで押し込まれちゃったのが残念でしたが、どこまでも脚を使える特徴がわかるレースでした」(大江助手)

 つまりは産駒のイメージにそぐわない持久力タイプ。父はもちろん、昨年の3冠馬コントレイルのように“とんでもない脚”を使うことは今後もないだろう。

 では、今後も善戦マンで終わってしまうのか?そんなことは決してなく、道中の位置取り次第で解消してくるものかもしれないし、何よりヨーホーレイクの成長過程…というよりは調整過程を振り返れば、この先は伸びシロしかないようにも思えてくる。

「入厩当初からかなりの緩さを感じる馬だったこともありますし、何より脚元の故障が怖い血統。レース間隔をたっぷりと取っている理由もそれですね。その時点で可能な負荷をかけるというやり方をしているので、どうしても進みが遅くなってしまいますが、そういう状況でも1週前はかなりの動きをしてくれましたから。追い切りに乗ってくれた(藤岡)コータ(レースは武豊)も“グレート”って言ってました(笑)」

 GI仕様とは思えなかったホープフルS時のシルエットは今春、もしくはそれ以降を見据えたもの。いかにも仕上げを焦らない友道厩舎らしいが、今回は前走以上の雰囲気。つまり、ステップアップして迎えるシーズン初戦に注目しないわけにはいかない。

 もちろん、軽さよりもパワー優先の中京最終週の馬場については「プラスに働くと思う」と付け加えていたのは言うまでもないか。

(栗東の本紙野郎・松浪大樹)

東京スポーツ

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