2005年の
オークス(GI)とアメリカン
オークス(米G1)を制し、繁殖牝馬としても多大なる功績を残した
シーザリオ(牝19)が27日、子宮周囲の動脈断裂による出血性ショックのため、けい養先のノーザン
ファームで死亡したことがわかった。
シーザリオは
父スペシャルウィーク、
母キロフプリミエール、母の
父Sadler's Wellsという血統。現役時代は、本日28日で解散となる角居勝彦厩舎に所属。
2004年のデビューから、翌2005年の
フラワーC(GIII)まで3連勝。
桜花賞(GI)で
ラインクラフトの2着となったのち、単勝1.5倍の支持を集めた
オークスでは直線で追い込み、ゴール寸前で差し切りV。さらに続くアメリカン
オークスでは2着に4馬身差の圧勝で、日本調教馬として初めて米G1を制覇。同年の
JRA賞最優秀3歳牝馬、最優秀父内国産馬を受賞した。
その後は繋靱帯炎のため復帰を果たせず、2006年から繁殖入り。産駒として
エピファネイア、
リオンディーズ、
サートゥルナーリアと3頭のGI馬を輩出した。
3頭ともに種牡馬入りし、
エピファネイアは無敗の三冠牝馬
デアリングタクト、
リオンディーズはサウジダービー覇者
ピンクカメハメハを送り出すなど、その血脈は日本競馬界に多大な功績を残している。
また、デビュー前の産駒としては2020年に、父
ロードカナロアの牝馬(
シーザリオの2020)が誕生している。
【ノーザン
ファーム 吉田勝己代表のコメント】
「突然のことでただただ驚き、胸を締め付けられる思いです。日米
オークス制覇の輝かしい競走実績だけでなく、初年度産駒から3冠牝馬輩出の
エピファネイア、産駒が先日のサウジダービーを制した
リオンディーズ、そして今年からスタッド入りした
サートゥルナーリアと、3頭の種牡馬を産んだ彼女には感謝の言葉しかありません。
牧場の礎を築いてくれた
シーザリオが亡くなったことは、誠に残念でなりませんが、今は安らかに眠ってほしい思いでいっぱいです」(
JRAのホームページより)