「
弥生賞ディープインパクト記念・G2」(7日、中山)
4番人気の
タイトルホルダーが鮮やかに逃げ切って重賞初制覇を達成。父
ドゥラメンテに初タイトルをプレゼントするとともに、優先出走権を得た
皐月賞(4月18日・中山)へ向けて大きく視界が広がった。2着は2番人気の
シュネルマイスター。2020年の無敗2歳王者で断然の1番人気だった
ダノンザキッドは、直線で追い上げたものの3着。デビューからの連勝は3で止まった。
惜敗続きに終わった過去2戦のうっぷんを、春の
トライアルで見事に晴らしてみせた。4番人気
タイトルホルダーが、好発から鮮やかな逃げ切りV。横山武は「結構カッとしやすい馬なので、そこが鍵になると思っていましたが、うまく単騎で行けたのが大きかった」と満面の笑みだ。
主導権を奪うと、前半1000メートル通過は1分2秒6のスローペースに持ち込んだ。直線では後続が一気に襲い掛かってきたが、前半の貯金を生かして粘り腰を発揮。2着に1馬身1/4差をつけた。
待望の勝利にトレーナーも満足そうだ。1月5日の中山未勝利戦(
ラストサムライ)で勝って以降、このレースまで47連敗。栗田師は「自分への戒めで、勝ったらそると決めていた」とマスクを外して蓄えたひげを披露。「ジョッキーがうまく乗ってくれた。追い切りの感触も良かったからね。この馬の良さはスピードの持続力。操縦性を求めるために中間にクロス鼻革を着けたけど、馬具だけの効果じゃない」と人馬一体でつかんだ成果を強調した。
これで
皐月賞の優先出走権をゲット。しかし横山武には、
共同通信杯を勝った
エフフォーリアがいる。次走に向けての質問に「いい形で
トライアルを勝てて良かった」と答えた後、少し考えて「本番も何とか頑張りたい」と具体的なパートナーの馬名を出さず苦笑い。栗田師も「本人が決めることですからね。またそこらへんは考えます」と昨年、関東リーディングを獲った若武者を思いやった。
2日に軽い腹痛を起こすアク
シデントがあった中での快勝劇。正真正銘の“
タイトルホルダー”となった
ドゥラメンテ産駒が、第1冠をその視界にしっかりと捉えた。
提供:デイリースポーツ