「
阪神大賞典・G2」(21日、阪神)
3番人気の
ディープボンドが5馬身差の圧勝で、20年
京都新聞杯以来となる重賞2勝目を挙げた。フィリーズRの
シゲルピンクルビーに続き、2週連続で重賞Vとなった和田竜は「いい馬に乗せてもらって、結果が出せてホッとしています。自信を持って乗りました。強い競馬でした」と、パートナーをたたえた。
道中は離れた4番手を追走。2周目の3角手前から進出し、鞍上の右ステッキに応えて残り1F手前で堂々と先頭に立つと、最後は独壇場。後続を突き放し、歓喜のゴールに飛び込んだ。「道悪がどうかと思ったけど、展開もすごく向いた。スタミナ勝負に持って行けて、道中息も入れられた。この馬の競馬をすれば絶対に走ると思っていました」と笑顔で振り返った。
期する思いがあった。前走の
中山金杯はキャリア最低の14着大敗。後方からの競馬でスムーズさを欠き、全く能力を引き出せなかった。「僕のふがいない騎乗で、馬に迷惑を掛けた」。名誉挽回へ-。こん身の手綱で、相棒の底力を証明した。
チュウワウィザードのドバイ遠征に帯同するため、大久保師は不在だったが、調教を担当する谷口助手は「今まで背中しか使えなかったのが、トモも使えるようになった」と成長を感じていた。今後は放牧を挟み、
天皇賞・春(5月2日・阪神)へ。「今年は阪神だし、この内容なら期待していい」と主戦は本番を見据えた。20年牡馬3冠皆勤の実力馬が、念願のG1初Vへと突き進む。
提供:デイリースポーツ