「
桜花賞・G1」(11日、阪神)
白毛馬初のクラシック制覇へ向け、無敗の2歳女王・
ソダシが登場。注目が集まる
ヒロインを連載する。
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「こんなに白いとは思いませんでした。第一印象は“まぶしかった”ですね」。明るい表情でそう話すのは、
ソダシを担当するレーシングメディカルサービスの平健三郎獣医師(65)。JRA診療所を15年務めた後、94年に独立して開業。ホースマンたちの信頼は厚く、現在は
ソダシのほかに
クロノジェネシスや
ダノンスマッシュも担当している。
ソダシの特徴について、平獣医は「賢いですね。治療をしていてもじっとしている。恐らく、競馬もそうなんでしょう。そういう面は長所でしょうね」と話す。肉体的にも「最初から心臓はいいと思いました。柔らかさもあるし、健康です。だから、これだけ攻められる。欠点がないというのは能力ですよ」と力説する。
「“攻める”という言葉は好きですね」。その真意はこうだ。「まだ3歳の完成されていない時期ですし、伸びしろを考えれば攻めないと。故障のリスクも考えながらスタッフの意見を聞き、微妙なところを修正する。いい競馬をするためにみんなで考える。その一員になれることが喜びです」
桜花賞へ向けて、2歳女王は厳しいトレーニングを積んできた。「すごく耐えた。須貝先生が鍛え上げて
パワーアップしています。攻めれば疲れも出てきますが、そこをケアするスタッフの努力もすごい。レースが楽しみですね」。まぶしい白毛馬がトップでゴールするシーンを、ベテラン獣医師は心待ちにしている。
提供:デイリースポーツ