スマートフォン版へ

【皐月賞】愛されキャラ・嶋田騎手がアサマノイタズラでGI初騎乗 騎手人生かけた大噴火起こせ!/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2021年04月15日(木) 18時00分
 先週末にJRAが幕引きを図った持続化給付金問題。おそらくこれが他業種で起きたなら、組織再編を免れない“不適切な”事案であろう。

 それだけに処分の妥当性には社会通念上、首をかしげざるを得ないが、何より残念なのは当事者および監督責任あるJRAサイドの“逃げ得”感が、組織のコンプライアンスに不信感を与えていること。

「しょせん競馬は…」の声を受け、受給申請しなかった側の関係者の怒りは果たしていかほどか。関わった馬主、調教師、騎手ら当事者の弁が(匿名にせよ)聞こえてこない限り、信頼回復は根本的に厳しいはずなのだが…。

 さて、不透明さという点では今週のGI皐月賞の力関係も同様か、もしくはそれ以上だろう。昨年の2歳王者ダノンザキッドを筆頭に各トライアルは1番人気がすべて敗退。一筋縄でいかぬ前哨戦が混戦に輪をかける。

 加えて週末が雨予報とあれば、今回の処分以上に不可思議な結末もあろうか。そんな中、当方が応援したいのは7番人気のスプリングS2着で夢切符をつかんだアサマノイタズラ嶋田純次のコンビ。送り出す手塚貴久調教師が語る。

「前走勝てなかったのは残念だが、2走前(水仙賞4着)のように詰まるのが嫌で積極策で運んだ結果だからね。これまでクラシック登録さえしてなかった隠れキャラだけど(笑)、GIでも人気ほど差はないはず。二千への延長はプラスだし、前走を見ても道悪はまったく苦にしないので」

 雨中決戦となったスプリングSは人気のボーデンランドオブリバティを徹底マークで負かしに行く競馬。早め先頭に立った直線でヴィクティファルスにうっちゃられたが、勝負に勝って競馬で負けた格好である。それだけに担当の滝口政司厩務員も確かな手応えで鞍上にエールを送る。

「デビュー当初はユルユルだった馬が格段にしっかりしてきた。普段の運動でもすごく落ち着きが出たね。この世界に40年いるけど、これだけ変わる馬もなかなかいないよ。(嶋田)ジュンジにとって今回は初めてのGIとはいえ、調教では(GI馬に)いっぱい乗ってきたんだからさ(笑)。騎手人生がかかる舞台でも自信を持って乗ってきてほしい」

 江戸時代、天明3年(1783年)に大噴火を起こしたのが浅間山。上毛カルタにある「浅間のいたずら 鬼の押し出し」はこの噴火で流れ出た溶岩が生み出した“日本のポンペイ遺跡”をうたったものである。

「前走は検量室で応援しすぎて声がかれた」と話すのは後輩騎手の石川裕紀人。愛されキャラの純次が皐月賞で人気馬をのみ込む大噴火を起こせば…。この心のモヤつきも少しは取れそうな気がする。

(美浦の非常識野郎・山村隆司)

東京スポーツ

みんなのコメント

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・コメント非表示の使い方
  • 非表示をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

アクセスランキング

注目数ランキング

ニュースを探す

キーワードから探す