かつて、兵庫県鳴尾村にあった競馬場に由来するレースで、春先や年末に行われていたこともあるが、2012年からは6月に固定されている別定重量の中距離戦。その由来から阪神競馬場を舞台としているが、今年は京都競馬場スタンド改修工事による開催日程の変更に伴い、中京競馬場で行われる。
◎
ブラヴァスは昨年の
新潟記念の優勝馬。
大阪杯、そして
金鯱賞は得意としない馬場状態となって持てる力を十分に発揮することができなかったが、チャレンジCでは
レイパパレの2着で、
七夕賞は福島巧者
クレッシェンドラヴの2着。2歳時には
エリカ賞2着という実績もある。一瞬の切れというよりも、先行力とジワジワ伸びる末脚が武器。
新潟記念は外枠だったこともあり、半マイル49秒2→1000m通過61秒9というスローペースを中団待機。最後は自身推定32秒6の末脚で差し切った。今回は、同じ左回りの2000m戦で、スローペースが予想される組み合わせ。この馬の先行力は大きな武器になりそうだ。
〇
サンレイポケットは
新潟大賞典優勝馬。このレースは半マイル45秒5→57秒1というハイペースだったが、ラップが緩むことなくマイル通過93秒7という激しい競馬。そのため、ゴール前1ハロンは底力を競うような展開となったが、最後まで集中力を切らさずに走り抜けた。中京競馬場2000mコースは3戦2勝。
金鯱賞も6着だったとはいえ、勝った
ギベオンから0.2秒差と大きく負けていない。別定重量56キロを背負うことになったが、昨年の
新潟記念よりは力をつけている印象を受ける。
▲
クラージュゲリエは
日経新春杯3着馬。
サンレイポケットに先着している。2歳時には京都2歳Sを勝ち、
札幌2歳S3着。
共同通信杯は
ダノンキングリー、
アドマイヤマーズに離されたとはいえ3着で、
皐月賞5着、ダービー6着だが、5歳世代を代表する1頭だ。
中山記念はこの馬本来の走りではなかった。立て直された今回、改めて注目したい。
△
ヒンドゥタイムズはチャレンジC3着。当時、
ブラヴァスと同斤量56キロで同馬から0.1秒差3着だった。その後、
大阪城Sを快勝。昨年の
七夕賞も
ブラヴァスと同斤量で、同馬から0.4秒だったから5歳を迎えて力をつけている印象だ。これまで13戦のキャリアのなかで、推定上がりタイム3位以内が12回という末脚が武器。追い比べに持ち込めば侮れない1頭だ。
人気がなさそうなところで面白そうなのは△
ペルシアンナイトか。
大阪杯、
金鯱賞は思うような結果を残せなかったが、この馬が苦手とする馬場状態だった。昨秋は一連のGI競走で差のない競馬をしており、
札幌記念は出遅れながらも最速タイの上がりタイムで2着。良馬場条件に狙ってみたい。
有馬記念優勝の実績を持つ△
ブラストワンピースは、GI競走を除けば59キロを背負った
目黒記念以外は負けていない。心房細動明けだけに様子を見たい気持ちもあるが、人気次第では食指が動く1頭だ。