「
エプソムC・G3」(13日、東京)
夏は上がり馬にご用心。21年に入って目下3連勝中の
ヤシャマルが、勢いに乗って重賞に初挑戦する。馬体の充実とともに、末脚の威力がアップ。8戦して全て掲示板を確保と相性のいい府中コースで、重賞常連組を一刀両断だ。
21年に入って破竹の3連勝の
ヤシャマル。いずれもテン良し、中良し、しまい良し。競馬センスが光る内容でクラスの壁を次々と突破してきた。
「470キロ台でデビューした馬が、前走で506キロと30キロ近く馬体が増えた。成長力が素晴らしいと思っています」と尾形師。連勝がスタートした今年初戦から馬体重は500キロ台に突入。たくましさが増したことで、末脚の威力もアップ。それが、目下の快進撃へとつながっている。
自慢の末脚に加え、勝負根性も光る。圧巻だったのが2走前。一度は完全に前に出た2着馬を、たたき合いの末にゴール寸前で差し切った。「前走でも2着馬が外から来たら伸びたし、勝負強さはありますね」と指揮官も競り合いでの強さに自信を見せる。
中5週となるこの中間は在厩で調整され、美浦Wで丹念に乗り込まれてきた。1週前追いは、ラスト一杯に追われて1F12秒1と切れ味を発揮。トレーナーは「痛いところもかゆいところもなく、やりたい調教ができています。かなり順調に来ていますよ」と満面の笑みを浮かべながら状態に太鼓判を押した。
勝ちみに遅かった馬が、7戦目にして未勝利を脱出したのが東京なら、3連勝も東京が舞台。「掲示板を外していないし、東京でやれるのは強みですね」と師もコース相性に自信を持つ。充実一途の上がり馬が、勢いそのままに重賞の壁を突き破っても不思議はない。
提供:デイリースポーツ