ファルコニアといえば2月末に解散した角居厩舎からの転厩馬ですね。
偶然ですが、角居師の引退前にお話を伺っていたとき、たまたま
ファルコニアが高野厩舎に引き継がれることが決まって。角居先生は「本当に良かった」と喜んでいらっしゃいました。
調教師の方々のやり方はそれぞれですが、角居先生は厩舎が解散するタイミングでも通常営業。解散前に積極的にレースを使うことは意図的にしませんでした。
角居先生は、解散前に
ファルコニアを送り出すとき、こんな話をしていました。
「僕は開業したときに二分厩舎から沢山引き継いだのですが、二分先生は厩舎解散までのあいだに無理してレースに出走させなかったんです。僕が引き継いだあと、開業直後でもいい競馬ができるように仕上げて下さった。
だから、僕も同じようにします。僕が携わった馬が新天地で少しでも多く活躍してくれたら嬉しいです」
そして、
ファルコニアは高野厩舎に転厩したあとの3月、4月と連勝!! これは「素晴らしい馬を引き継げて嬉しい」と話す高野師と、先述のとおり、意図して馬の成長曲線にあわせて調教し続けた角居先生の合作だと感じます。
今週の坂路の単走での追い切り、実に力強い走りでしたね。時計は、52.6-38.7-25.0。
高野師は「無理をしない範囲でしっかりと負荷をかけることができました。最後の1ハロンは仕掛けていい反応でした」としています。
左回りは過去1走、昨年の
神戸新聞杯で16着に惨敗していますが、休養明け初戦など様々な敗因が考えられるため、左回りについての適性はまだ未知の部分のほうが多いのではないかと思います。
「広い東京コースは合っていそうですね。充実ぶりが目立ちます。順調にきていますし、相手は揃いますが、いいレースを期待します」(高野師)
(取材・文:花岡貴子)