今週の注目はなんといっても、6月27日(日)の阪神芝1800m。
もう何年もこの新馬戦でデビューした馬は重賞戦線で活躍しているが、昨年の3回阪神8日目の芝1800mを勝ったのは、
ホープフルSでGIを勝った
ダノンザキッド。その2着は
青葉賞を勝った
ワンダフルタウン。そんな歴史を考えれば、今年も期待してしまう。
ここで取り上げた出走予定馬以外にも、2019年セレクトセール当歳にて、1億8000万円で落札された
ディープインパクト産駒、
ダノンフォーナイン(牡、
父ディープインパクト、
母タミーザトルピード、栗東・
音無秀孝厩舎)が
川田将雅騎手で出走を予定。
先週に引き続き、注目の一戦となるだろう。
【6月27日(日) 東京ダート1400m】
◆
ターゲサンブルック(牡、
父シニスターミニスター、
母ポップチャート、栗東・
奥村豊厩舎)
おじに
ポップロック(
父エリシオ)がいる血統となれば、芝長距離がイメージされるが、近年の活躍馬だと今年の
アネモネSを制した
アナザーリリック(父
リオンディーズ)がいる母系でもある。
本馬は4月8日にノーザンFしがらきから入厩して、ゲート試験合格後に放牧。「牧場でしっかりとリフレッシュできた上、ひと回り成長した姿で戻ってきてくれました」と
奥村豊調教師。「手先が器用で初戦からきっちり動いてくれそうなタイプ」ということで、CWでの追い切りを中心に調教のピッチが上がっている。
ジョッキーは
石橋脩騎手が予定されている。
【6月26日(土) 阪神芝1400m】
◆
ドンフランキー(牡、
父ダイワメジャー、
母ウィーミスフランキー、栗東・
斉藤崇史厩舎)
2019年セレクトセール当歳にて、6800万円で落札された
ダイワメジャー産駒。POG取材の時点から「超がつく大型ですが、動きは素軽いんですよね」と
斉藤崇史調教師の評価が高い。そして、入厩してからもその様子は変わりないようだ。
6月16日のCWでは3頭併せでは先行したとはいえ、
キラーアビリティに追い抜かれなかった渋太さは見どころあり。時計は6F83.8〜5F68.0〜4F53.3〜3F38.7〜1F11.8秒とラストは数字でまとめることができた。ただ、当時は雨の影響を多分に受けたウッドチップ。力のいる馬場というのは得意だろうから、レース当日の空模様も気になる。
なお、鞍上は
岩田望来騎手が予定されている。
【6月27日(日) 阪神芝1800m】
◆
ローマンネイチャー(牡、
父ディープインパクト、
母キューティゴールド、栗東・
高野友和厩舎)
全姉は同厩舎で管理され、2015年
ジャパンカップ、2014年
秋華賞を制した
ショウナンパンドラがいる、POGでも注目度の大きな一頭。3月24日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩し、早々にゲート試験を合格すると、再びしがらきで調整して、デビューの準備を進めている。
6月2日に栗東へ帰厩すると、週中、週末と坂路でしっかり時計が出されており、1週前追い切りはレースでも騎乗予定の
松山弘平騎手が跨り、3歳未勝利を追走して先着。4F52.6秒が素晴らしい時計であることはもちろんだが、2F24.3秒の脚力が姉を彷彿させる。あとは実戦でどんな走りを見せてくれるか。
◆
キラーアビリティ(牡、
父ディープインパクト、
母キラーグレイシス、栗東・
斉藤崇史厩舎)
ゼンノロブロイ産駒の半姉
キラービューティは芝で3勝、ダートで1勝を挙げているが、本馬は「いかにも
ディープインパクト産駒らしい、柔らかいキャンターをします」と
斉藤崇史調教師。
3月にゲート試験のために栗東へ入厩し、その後は一旦放牧へ出て、という調整パターン。6月1日にノーザンFから栗東へ帰厩すると、6月3日には坂路で4F55.0秒を馬なりでマーク。
6月16日のCWでは
ドンフランキーに遅れたものの、これは1秒以上追走したことが影響しているだろう。むしろゴールを過ぎたところではこちらの方が手応え優勢だったし、時計も6F82.4〜5F67.1〜4F52.9〜3F38.7〜1F11.8秒なら十分な動き。
なお、鞍上は
C.ルメール騎手が予定されている。
(取材・文:井内利彰)