「
宝塚記念・G1」(27日、阪神)
ファン投票1位に輝いた
クロノジェネシスが、2020年の
宝塚記念、
有馬記念に続く、ドリームレース3連覇を狙う。13万7448票の得票数は歴代7位、得票率は
グレード制を導入した84年以降、17年
キタサンブラック、90年
オグリキャップに続く3位と高い支持を受けた。20年に圧勝した舞台で、再びファンの期待に応えてみせる。
その差6馬身。衝撃的とも言える圧勝劇を演じた20年の
グランプリから一年。海外遠征を経てさらにたくましさを増した
クロノジェネシスが、再び仁川の舞台に帰ってくる。
3月の
ドバイシーマクラシック2着後は、着地検疫を経て滋賀県のノーザン
ファームしがらきへ放牧。英気を養い、2日に栗東トレセンへ帰厩した。担当の和田助手は「今で480キロ台前半(2走前の
有馬記念は474キロ)。ひと回り大きくなって帰ってきました。トモの感じも大きいし、全体的にボリュームが出た」と順調な回復ぶりに目を細める。
何と言っても注目は、ルメールとの新コンビ。デビューから全て手綱を取ってきた北村友の負傷は痛いが、リーディング首位をひた走る名手を確保できたのは頼もしい。ルメール自身も「たくさんG1で経験がある強い馬」と、巡ってきた好機に気合が入っている。
1週前追い切りで初コンタクト。栗東CWで6F79秒8-12秒1(馬なり)。
ジェラルディーナ(3歳1勝クラス)を直線入り口で早々と置き去りにして2馬身先着した。素軽さ満点の動きは好調時と変わらない。道中行きたがって早めに抜け出し、ややちぐはぐな形に映ったが、ルメールは「一番大事なのは冷静に走ること。結構怒っていたので、マイペースで走らせたら
リラックスできた。ハッピーになりました」と笑顔。肝心の状態面も「短い休み明けですが、コンディションは良さそう」と力強くうなずいた。
過去に“ドリームレース”3勝は
スピードシンボリ、
グラスワンダー、
オルフェーヴル、
ゴールドシップが達成。Vなら、牝馬では初の快挙だ。ファンの熱い声援、そして北村友の無念の思いも乗せて、連覇を果たしてみせる。
提供:デイリースポーツ