「
ラジオNIKKEI賞・G3」(4日、福島)
故郷である福島の開幕週に燃えないわけがない。
田辺裕信騎手(37)=美浦・フリー=が、
ヴェイルネビュラで参戦する。現在、自身は史上40人目のJRA通算1000勝まであと4勝。重賞タイトルはもちろんのこと、
メモリアルVも貪欲に狙っていく。
いかなる時も、己を貫きながら勝利を積み重ねてきた。デビュー20年目。JRA通算1000勝まで残り4勝に迫った田辺が口を開いた。「ひと区切りという感じですね。デビューした頃を考えると、とてつもない数字に感じます」と感慨深げな表情を浮かべる。
決して順風満帆だったわけではない。02年のルーキーイヤーが8勝。そこから20勝→15勝→13勝→10勝→13勝→13勝→33勝→37勝。11年に88勝を挙げてブレークするまで、人一倍の時間がかかった苦労人だ。「自分は2000、3000も勝てる騎手でもない。それだけに1000勝は大きい」と節目の勝利を目前に意気込んでいる。
生まれ故郷の福島で
メモリアルVを決めるか。「よく言われますけどね。決められるのなら(先週までの)東京開催でも良かった。早いに越したことはないので(笑)。でも、とにかく福島でやれて良かった」。2月の福島県沖地震による影響で春開催が行えず、約半年ぶりに再開する福島競馬。無観客開催だが、地元のファンへ感謝の思いを伝えたい。
ラジオNIKKEI賞は
ヴェイルネビュラと初コンビ。ここ2週の追い切りに騎乗し、「先週やって体がしっかりしましたね。いい馬ですよ。重賞でもチャンスはある」と目を光らせた。昨年、リーディングを奪取した夏の福島開催。21年もみちのくで大暴れといく。
提供:デイリースポーツ