東京五輪が幕を閉じ、今週からは3場開催に戻る。北海道シリーズは札幌が開幕。頭数自体は多くなさそうだが、GI馬の妹やセレクトセールの高額馬がスタンバイしている。
一方の新潟は開催替わり。3鞍のメイクデビューが組まれており、こちらは東西から多くの頭数が集まりそうだ。
【8月14日(土) 札幌芝1500m】
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リンクスルーファス(牝、
父ヘニーヒューズ、
母ランニングボブキャッツ、美浦・
手塚貴久厩舎)
アジアエクスプレス(
朝日杯FS、
レパードS)、
レピアーウィット(
マーチS)の全妹。ゲート試験に合格後はノーザン
ファーム天栄で乗り込み、7月中旬に再入厩した。
美浦では坂路とウッドチップコースで順調に追い切りを重ね、札幌に移動後の8月6日にもダートコースで70-40の調教を消化。輸送は無事にクリアしたようだ。
「500キロを超す大型馬でもあるし、完成するのは先だと思う。性格は真面目。血統や走法からもダートのほうが良さそうだけど、まずは芝から下ろしてみる。ゲートのセンスはいいし、どんな走りをしてくれるか楽しみ」と
手塚貴久調教師。
鞍上は
C.ルメール騎手を予定している。
【8月15日(日) 札幌芝2000m】
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ホウオウプレミア(牡、父
ロードカナロア、
母アドマイヤテンバ、美浦・
奥村武厩舎)
2019年のセレクトセールに上場され、取引価格は2億9160万円。名牝
ダイナカールの一族で3代母が
エアグルーヴ(
オークス、
天皇賞・秋)、祖母が
アドマイヤグルーヴ(
エリザベス女王杯を連覇)、叔父に
ドゥラメンテ(
皐月賞、ダービー)がいる。
8月4日には美浦のウッドチップコースで3頭併せの真ん中に入れ、しっかりと負荷をかけた。遅れたのは掘れた馬場に脚を取られていたぶんもあったようだが、ここまで順調にメニューをこなしている。
「のんびりとした性格。本当に良くなるのは先だと思うけど、距離には融通が利きそう。体つきにはボリューム感があるし、いいモノを持っていると思います」と
奥村武調教師。
鞍上は
C.ルメール騎手を予定している。
【8月14日(土) 新潟芝1600m】
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スノーグレース(牝、父
ドレフォン、
母グローリアスデイズ、美浦・
中舘英二厩舎)
おじに
リンカーン(
阪神大賞典、
京都大賞典、
日経賞)、
ヴィクトリー(
皐月賞)、いとこに
アドミラブル(
青葉賞)、
アリストテレス(
AJCC)がいる。
先々週(8月1日)の新潟6Rをアク
シデントで(外傷性鼻出血)で競走除外になったが、大事には至らず、4日から坂路入りを再開。仕切り直しのデビュー戦に向け、6日にはウッドチップコースで5F71.1-55.4-39.8-12.0の時計を出した。
鞍上は
丸山元気騎手を予定している
◆
シュガービート(牡、父
ルーラーシップ、
母ヴェルジョワーズ、美浦・
池上昌和厩舎)
母は芝1800m、芝2000mで2勝。叔母に
サトノガーネット(
中日新聞杯)がいる。
6月にゲート試験を受け、その後は山元トレーニングセンターで乗り込んだ。再入厩後はウッドチップコースで順調に追い切りを重ねている。
先週は6F84.5-68.0-53.4-39.1-12.4の時計をマーク。古馬を相手に手応えは見劣ったが、しっかりと長めから追われた。
「小柄だけど、前向きでフットワークはいい。切れるような感じではないぶん、外回りコースの長い直線で頑張れるかどうかでしょう」と
池上昌和調教師。
鞍上は
菅原明良騎手を予定している。
(取材・文:竹之内元)