先週の新馬戦は8月21日の新潟芝1200mで8頭の除外が出た。うち1頭は栗東所属馬だったので、8月22日の小倉芝1200mへ再投票して出走している。美浦所属馬に関しては輸送距離を考えると、新潟が除外になったから小倉へ、というわけにはいかない。かといって、4回新潟開催には芝1200mがないだけに、7頭が今後どんな選択をするか興味深いところ。
また、8月22日の新潟ダート1800mでも9頭が除外。うち1頭は同日の芝1800mに回っているが、4回中山開催の2日目にダート1800mがあるので、そちらへ回るのが自然な流れとなりそう。ちなみに4回中山では3週続けてダート1800mが組まれており、ここは頭数が落ち着くはず。
【8月28日(土) 小倉芝1800m(牝)】
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アドマイヤグリーゼ(牝、
父ハーツクライ、
母アドマイヤマリン、栗東・
友道康夫厩舎)
JRAに登録されたきょうだいはすべて
友道康夫厩舎に所属しているが、
若葉Sを勝った
アドマイヤダイオウ(
父ディープインパクト)と芝で4勝を挙げた
アドマイヤロブソン(
父ディープインパクト)に共通しているのが「順調に使うことができれば、確実に結果を残してくれる血統」と
友道康夫調教師。
8月12日のCWでの3頭併せは一番後ろから追いかけて、真ん中にいた新馬
ドウデュースに少し見劣る手応え。ただ、相手がかなり走ると思われるだけに、8月18日のCWでの1週前追い切りに注目していた。オープンの
ラインベックを追走したが、これをきっちりと捕まえて先着。時計も6F83.2-5F67.3-4F52.2-3F38.2-1F12.0秒と数字的にも後半しっかりしており、新馬の水準レベルよりは上の動きを見せている。
鞍上は藤岡康太騎手が予定されている。
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ラスマドレス(牝、父
モーリス、
母アビラ、栗東・安田隆行厩舎)
2015年
エルムSで重賞を制した
ジェベルムーサ(
父アグネスタキオン)、先月の
中京記念2着が重賞2着4回目となった
カテドラル(
父ハーツクライ)などがきょうだいにいる血統。
7月15日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩し、7月28日にゲート試験を合格した後も在厩して順調に追い切りを消化している。「すごくトビの大きな馬。その分なのか、先週のCWでの追い切りも騎乗した
斎藤新騎手が『引っ張っているうちはすごくいい手応えですが、追い出してからの反応が少し物足りないですね』ということでした。ただ、この追い切りで反応も良くなってくるでしょう」と安田隆行調教師。
鞍上は
西村淳也騎手が予定されている。
【8月28日(土) 新潟芝1800m】
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サトノヘリオス(牡、父
エピファネイア、
母エアマグダラ、栗東・
友道康夫厩舎)
2020年セレクトセール1歳にて、7000万円で落札。半兄
エアアンセム(
父シンボリクリスエス)は2018年
函館記念で重賞制覇。母系には2000年
菊花賞を制した
エアシャカール(
父サンデーサイレンス)や2005年
秋華賞を制した
エアメサイア(
父サンデーサイレンス)などのGIホースがいる血統。
ゲート試験合格後にリフレッシュ放牧を挟んでの再入厩となるが、トラックと坂路を併用して、しっかりと乗り込まれている。CWでの併せ馬ではどうしても遅れることが多くなっているが、これは併せた相手が走るだけ。この馬自身は十分に水準以上の動きを見せている。
友道康夫調教師も「この母系だから、やっぱり走る血統だなという雰囲気がある」ということで、入厩以前と変わらない高い評価をしている。
鞍上は
川田将雅騎手が予定されている。
【8月29日(日) 札幌芝1800m】
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オーロロッソ(牡、父
オルフェーヴル、
母レッドオリヴィア、栗東・
野中賢二厩舎)
おじに
若葉Sや
アンドロメダSなど芝で5勝を挙げた
レッドソロモン(
父メイショウサムソン)がいる血統で、母も現役時代には芝で4勝。本馬が二番仔となる。
「7月24日にノーザンF空港から直接札幌競馬場へ入厩。小柄で少し繊細な面はありましたが、現地でのゲート試験にも無事合格。その後も順調に追い切りを消化しています」と
野中賢二調教師。ゲート試験ではかなり速いラップを踏み、札幌芝での1週前追い切りは5F62秒台と速い時計をマークしている。
鞍上は
団野大成騎手が予定されている。
(取材・文:井内利彰)