世界を股にかけた活躍を見せていた英国調教馬
プリンスオブアラン(セン8、父
シロッコ)が、現役を退くことになった。4日にケンプトン競馬場で行われたG3
セプテンバーS(AW11F219y)で5頭立ての5着に敗れた後、 同馬を管理するチャーリー・フェローズ調教師が明らかにしたものだ。
2歳の7月にデビューし、初勝利を挙げるのに6戦を要したのが
プリンスオブアランだ。4歳5月に重賞初挑戦となったG3サガロS(芝15F209y)で2着に好走すると、以降は長距離路線を主戦場にゆっくりと力をつけ、5歳6月に北米のG2ベルモントGC(芝16F)で3着になると、その年の秋に豪州に遠征。G3
レクサスS(芝2500m)を制して重賞初制覇を果たすと、3日後に行われたG1
メルボルンC(芝3200m)に駒を進め、ここでも3着に健闘して
トップステイヤーの仲間入りを果たした。
翌年秋の豪州でも、G3ジーロンC(芝2400m)に勝って、G1
メルボルンCが2着。昨年秋の豪州でも、G1
コーフィールドC(芝2400m)4着、G1
メルボルンC3着の好成績を残した。
この間、19年の秋にはGI
ジャパンC(芝2400m)に参戦意欲を見せたが、普段装着しているバリアラグが日本では使用不可なことから、出走を断念していた。
プリンスオブアランは、この秋も豪州遠征を計画していたが、今年から厳格化された事前の獣医検査に抵触し、出走できないことが8月31日に判明していた。
プリンスオブアランは、通算49戦6勝。収得賞金は204万2180
ポンド(約3億1895万円)に達している。
(文:合田直弘)