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【紫苑S展望】出世につながる牝馬限定重賞、近年は先行有利に

  • 2021年09月07日(火) 12時22分
 昨年4着のマジックキャッスル、一昨年3着のカレンブーケドールをはじめ、秋華賞だけでなくその後の古馬戦線でも活躍していく馬が多く輩出されている一戦。以前の紫苑S秋華賞との繋がりも薄く目立たないレースであったが、重賞に格上げされた16年以降でそのイメージは完全に払拭された。

1.前走オークス組は妙味が薄い

 新潟開催だった14年を除く過去9年で、前走オークス組は[2-2-3-23]。複勝率こそ23.3%あるが、単勝回収率は42%、複勝回収率は54%と妙味は薄い。前走オークス組は実績上位として人気に推されることが多いが、オークス紫苑Sではレースの質が違うのでアテにしづらい面もある。

2.近年は先行馬有利

 以前は最後の直線で形勢が一変して差し・追い込み馬が台頭してくる年もしばしばあったが、近3年を見ると、3着以内に入った9頭中8頭が4角5番手以内であり、基本的に前有利のレースに変わっている。

3.より短い距離の実績に注目

 近5年で3着以内に入った15頭中、13頭にはマイル重賞で連対した実績か、1600m〜1800mの1勝クラス以上で勝った実績があった。これに該当しない馬は、昨年1番人気9着のスカイグルーヴ、18年3番人気13着のサラス、17年2番人気6着のルヴォワール、17年3番人気9着のホウオウパフューム、16年2番人気5着のパールコードと、上位人気でも凡走するケースが多い。

 ホウオウラスカーズは前走の2勝クラスで古馬相手に完勝を飾っており、既に重賞戦線を戦ってきた馬と比べても見劣らない能力を持っていそう。今回初めての2000mはカギとなるが、先行馬有利で、より短い距離に実績がある馬の台頭が多いというレース傾向を踏まえれば、好走のチャンスは十分あると見る。

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