「
神戸新聞杯・G2」(26日、中京)
ダービー馬
シャフリヤールが22日、始動戦へ向け、万全の態勢をアピールした。栗東坂路で目を引くフットワークを披露。自己ベストを大幅に更新し、ひと夏越してのさらなる進化を見せつけた。JRA通算2498勝と
メモリアルが近づく福永に導かれ、好発進を決めたい。
雄大なフットワークから漂うのは、圧倒的な王者の風格だ。ダービー馬
シャフリヤールは福永を背に栗東Bを半周後、同坂路へ。
スカリーワグ(3歳2勝クラス)と馬体を合わせて駆け上がるが、強めに追われる僚馬とは対照的に軽く仕掛けられただけでグンと加速。蹴り上げるチップの多さが、脚力のすさまじさを物語る。
刻んだラップは4F51秒2-38秒0-12秒2。これまでの自己最速を2秒8も更新するベストタイムを楽々とマークした。感触を確かめた福永は「時計は速くなったけど、無理はしていないからね。雰囲気的にはダービーの時と変わらない。十分に動ける態勢。この中間も順調に、いい調整を積めている」と納得の表情だ。見守った藤原英師も「体が増えて落ち着いている。精神的にもしっかりしてきた。今週は体調を整える程度だったが、すごく良かった」と太鼓判を押した。
ダービー馬という称号を得てから初めて迎えるレースだが、陣営はさらなる勲章を追い求める。「ダービー馬はその後、なかなかG1を勝てないとも言われているけど、この馬は春に無理していないから。むしろ、ここから活躍していく馬だと思う。この後、どこに行くにせよG1を狙う馬だからね」と主戦の期待は大きい。
指揮官は「
ディープインパクト産駒はもう手掛けられないから大事にしたい。それでいながら世界を目指したい」と早くも視線を海外へと向けているが、まずは目の前の戦いへ。堂々と新たな歴史の一歩を踏み出す。
提供:デイリースポーツ