今週から、東京、阪神、新潟での開催がスタート。例年なら阪神は京都競馬場での開催となるが、現在改修工事のため、このまま年末まで阪神開催が続く。
昨年の京都での開幕週は芝1600mで
アールドヴィーヴル(栗東・
今野貞一厩舎)が勝ち上がり。3歳春は
桜花賞、
オークスと参戦し、秋は
ローズSで
秋華賞(10月17日・阪神芝2000m)の優先出走権を獲得。今年も開幕週から来年のクラシックを賑わせてくれるような馬が勝ち上がってくるだろうか。
【10月9日(土) 阪神芝2000m】
◆
ショウナンアデイブ(牡、
父ディープインパクト、
母シーヴ、栗東・
高野友和厩舎)
2020年セレクトセール1歳にて、5億1000万円で落札された
ディープインパクト産駒。全兄
サトノスカイターフは中京芝1600mで未勝利を勝ち上がっている。
本馬は9月10日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩。坂路で追い切りを積み重ね、9月23日には4F52.4秒の時計をマークして、新馬として水準以上の動きを見せていた。そして、1週前追い切りとなる9月29日はCWでの3頭併せ。その真ん中に位置して、あっさりと1馬身ほど抜けると、外から迫ろうとした古馬3勝クラスも寄せ付けずに先着。時計は6F83.7〜5F67.3〜4F52.0〜3F38.3〜1F12.6秒とごく平凡だが、見た目には迫力満点といった感じ。鞍上はこの追い切りにも騎乗した
浜中俊騎手が予定されている。
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ヴィンテージボンド(牡、父
キズナ、
母ヴィンテージドール、栗東・
西園正都厩舎)
母系に2018年
京都2歳Sを優勝した
クラージュゲリエ(
父キングカメハメハ)、2016年
京成杯を優勝した
プロフェット(父
ハービンジャー)などの重賞ウイナーがいる血統。
本馬は7月15日にゲート試験を合格した後、リフレッシュ放牧に出て、再び栗東へ入厩。9月23日にCWで新馬と併せ、いい動きを見せていたが、それ以上のパフォーマンスだったのが1週前追い切り。これまたCWで新馬との併せ馬だったが、道中からかなり速いラップを踏んでいたこともあり、6F78.9秒。それでいながら、ラスト1Fは12.5秒でまとめているし、手応え的にはまだ伸びそうな雰囲気。追い切り本数は決して多くないが、動きの質が高いことは間違いない。鞍上は
松山弘平騎手が予定されている。
【10月10日(日) 東京芝2000m】
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チェルノボーグ(牡、
父ディープインパクト、
母コンテスティッド、栗東・
藤原英昭厩舎)
全兄に同厩舎で管理され、今年の
金鯱賞など重賞で2勝を挙げている
ギベオンがいる。本馬は3月には栗東へ入厩していて、4月14日にはゲート試験を合格。その後は一旦放牧へ出されていたが、5月下旬から再び栗東で時計を出し始めていた。その後、再び放牧に出て、秋デビューに切り替え、8月25日に山元トレセンから栗東へ入厩している。
先週はレースでも騎乗予定の
福永祐一騎手が跨り、朝一番のCWで併せ馬。古馬2勝クラスに先行して、楽な感じでゴール前先着。時計は6F85.1〜5F68.3〜4F52.1〜3F37.3〜1F11.8秒と全体は地味だが、半マイルからの数字はしっかり速い。坂路も併用して、しっかりと乗り込まれており、初戦からきっちり能力を発揮してくれそう。
【10月10日(日) 阪神芝1400m】
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テキサスフィズ(牝、父
ドレフォン、
母シャンボールフィズ、栗東・
西園正都厩舎)
おばに2010年
クイーンSなど重賞2勝を挙げた
アプリコットフィズ(
父ジャングルポケット)、母系に2002年天皇賞春などGIを3勝した
マンハッタンカフェ(
父サンデーサイレンス)がいる血統。
本馬は9月11日に栗東へ入厩。17日にゲート試験を合格すると、その翌週にはCWで追い切り。「ゲート試験合格後も元気いっぱい。追い切った後も順調ですね」と
西園正都調教師。そして、先週のCWでは終い止まり気味だったものの、6F81.3秒をマーク。全体的な調教量としては多くなかっただけに、この追い切りで良くなってきそう。鞍上は
松山弘平騎手が予定されている。
(取材・文:井内利彰)