ダート牝馬戦線で中心的存在の
マルシュロレーヌはブ
リーダーズC遠征を表明し、大井の
サルサディオーネは先週の
日本テレビ盃に出走して牡馬のGI/JpnI勝ち馬を相手に見事逃げ切った。
JBCレディスクラシックを目指す一戦に出走してきた
JRA勢5頭は、牝馬のダート
グレード1勝馬が3頭に、重賞未勝利馬が2頭という、混戦といえるメンバー構成となった。
内枠に入って逃げると思われた
ラインカリーナはスタートでダッシュがつかず、1番枠の
クリスティが逃げるかたちとなり、
レーヌブランシュがぴたりと2番手。やや離れて
ウェルドーン、
グランデストラーダ、
ダイアナブライト、
テオレーマと、人気上位馬が続いた。
見るからに落ち着いた流れで、1000m通過は63秒4。その流れで、3コーナーあたりから徐々にペースアップしていったのが
レーヌブランシュ。どの馬にも無理がないペースで手応えは残っているので、その前に後続との差を広げてしまおうという作戦だろう。
クリスティは直線半ばで一杯になり、3番手以下から唯一
テオレーマが伸びてきたが、
レーヌブランシュはこれを2馬身半差で振り切っての完勝となった。
勝った
レーヌブランシュは、昨年2100mの
関東オークスを勝っているように、じわじわと長く脚を使ってバテないタイプ。今回は
サルサディオーネ不在でハイペースとはならず、これまで4度対戦して一度も先着できていない
マルシュロレーヌも不在となって、その有利な条件を生かしてのダート
グレード2勝目となった。
逆に直線切れ味勝負の
テオレーマには不向きな流れ。メンバー中最速の36秒2で上がったものの、3コーナーから長く脚を使った
レーヌブランシュとの差を詰めることはできなかった。
3番手集団を追走した
ウェルドーン、
ダイアナブライトは、早めのペースアップで脚を使わされ、勝ち馬以上の上がりは使えず、それぞれ3、4着。
地方期待の
グランデストラーダは、
ウェルドーンの直後を追走したが、直線半ばで脱落して5着。スパー
キングレディーCでは3着だったが、勝った
サルサディオーネから1秒4も離されていたように、勝負圏内まではもう一段階
パワーアップが必要のようだ。
さて、本番の
JBCレディスクラシックとなると、優先出走権獲得の
レーヌブランシュ、大井の
サルサディオーネは出走が確定だが、舞台は1500mだけに短距離路線や芝路線からの参戦があれば、重賞1勝馬では出走枠に入れるかどうかは未知数。快速を飛ばす
サルサディオーネがいての小回り1500mでは今回のような落ち着いた流れは考えづらく、枠順や展開やペースなど、さまざまな条件が能力差以上に影響するかもしれない。