サウジアラビアRCとなって今回で7回目という歴史の浅いレースだが、「いちょうステークス」時代から出世レースとして名高い存在で、過去の優勝馬には
クラリティスカイや
ダノンプレミアム、
グランアレグリア、
サリオスなどが名を連ね、昨年は
ステラヴェローチェがここを勝って朝日杯フューチュリティS2着。先の
神戸新聞杯を制している。
◎
コマンドラインは東京芝1600mの新馬戦優勝馬。半マイル通過48.7秒、1000m通過60.8秒の流れを手応えよく追走。直線に入ってからはやや反応の鈍いところもあったが、ジョッキーの
ゴーサインに促されるように最後は出走メンバー最速34.3秒の末脚で2着以下に3馬身の差をつけた。今回は6月以来の実戦となるが、どこかを痛めての休養ではなく成長を促すための調整期間。500キロを超える大型牡馬で、実戦を使われた強みもあるはず。さらなる飛躍を期待したい。
〇
ステルナティーアは新潟芝1600mの新馬戦優勝馬。こちらは外枠を引き当てての発走となったが、半マイル通過50.4秒、1000m通過62.7秒のスローペースにもしっかりと折り合えたレース巧者。新潟競馬場の直線は坂がないとはいえ、最後の600mから200mまでの400mが11.5秒、10.5秒というレースラップをほぼ“持ったまま”で先頭に並びかけると、最後は11.3秒で後続を突き放した。こちらは440キロ台の牝馬。使われての変わり身という意味では本命馬に譲るものの、完成度の高さは上だ。
▲
ウナギノボリは中京芝1400mの新馬戦優勝馬。やや伸びあがる様なスタートから、前半3ハロン34.8秒、半マイル通過46.7秒のペースに苦労する場面もあったが、ジョッキーに促されながら追走し、最後はフラフラしながらも自身推定34.8秒の末脚でゴール前抜け出した。まだ子供っぽさを残す走りだったが、エンジンがかかってからのパフォーマンスはなかなかのものだった。200mの距離延長を味方にできそうで一角崩しを狙っている。
△
スタニングローズは
新潟2歳S5着。ゲートは互角に出たものの二の脚つかずに後方に置かれてしまった。
新潟2歳Sは半マイル通過48.5秒、前半1000m通過60.2秒と重賞競走として考えればスローペースだったが、それでも最後は勝ち馬に次ぐ上がりタイムで入着を果たしている。すでに3戦を経験しているキャリアは武器になりそうだが、逆に言えばキャリア1戦の馬たちに比べると大きな変わり身は期待しにくい。それでも、その末脚は魅力だ。